証券ビュー

有為の奥山

2月に一変した  3月28日 (2012.03.27)

初動に過ぎない円安株高

やりとりすると何か出てくる

 

有為 暫くです。昨年暮れから3ヶ月。

2月に流れが一変しました。

気がついた人とそうでない人が

年度末になって綱引き。

日経平均より

出来高、売買代金が見劣りします。

昨年は震災で大わらわでしたが、

これまで一年復興の足取りが鈍く、

漸く27日高値を更新しました。

 

 

 

奥山 昨年10月円ドル75円が

底入れのシグナル。

時間の問題と思った。

それまで寄りあと5分、

前日のシカゴ先物に鞘寄せして

よしだったからね。

プログラムも円高株安1本だけ。

まだ円安株高のソフトができていない。

今年2月にトレンドが変わった。

欧米の中央銀行による金融緩和と

政府の財政出動に伴う過剰流動性相場。

日本だけ例外だったが、

日銀が14日追加緩和を表明し

不動産も動き出した。

もう何が起きても底割れしないよ。

 

有為 前回日柄から見て

2月が転機といいました。

日銀の政策決定会合で

1%名目物価上昇をめどに国債買い取り。

デフレにぴったりの総裁が

FRB、ECBに追随したことから

市場にサプライズをもたらしました。

 

 

 

奥山 日経平均が16日まで

10週連続陽線。

1987年の17本以来というじゃないか。

ギリシャが重しというが、

日経平均にとって初動に過ぎない。

昨年10月の円高、

11月8100円台の期日が

4、5月。

君のいう綱引きは

買いに分がある。

買い戻しをきっかけに高いと思うよ。

 

 

 

有為 インデックス中心に先物がリード。

主力が引っ張ると思います。

30日発表のCPIも1%に程遠く、

日銀が実際に資金を出すのは

これから。

日本の場合、

株と不動産が先取りします。

リパトリ(外貨建て資産売り・円買い)が

一巡し

円ドル90円も見えてきました。

 

 

 

奥山 4、5月はいいとしても波乱がつきもの。

円安を喜んでばかりいられない。

原油や食料など輸入物価が高騰し

生活必需品が高くなるためだ。

収入が増えればいいが減るとこたえる。

4月末といわれるギリシャの総選挙も気掛かり。

誰が首相になっても何も解決しない。

米国だって「住専2社」が

桁外れの問題債権を抱えたままだ。

ハイパーインフレより

デフレの方がマシ。

第三次大戦がうわさにのぼるのもわかる。

 

 

 

有為 そうですよ。「消去法で日本」の世界。

モノづくりを全うするほかありません。

欧米は80年代後半から金融立国シフト。

再三バブルをつくり、

最後に自ら嵌る金融危機。

追加緩和、財政出動も限界に達し、

新たな危機に備える余地がなりました。

G20レベルでも何も決まりません。

かりに、日本だけ残っても問題。

バブル崩壊23年、

復興を除き目標を失ってます。

第一、永田町や霞が関が既得権を守るため

消費税引き上げに回り国民と対立。

次の危機が起きると日本のダメージも大きい。

 

 

 

奥山 前回述べたように大阪維新の会で

次世代のモデルを立ち上げるほかない。

日本は律令時代から官僚による中央集権体制。

万一維新の会が成功しても、

震災や原発事故と併行して時間がかかる。

国、地方、企業、個人であれ

当事者能力がないと

やり繰りがつかなくなる。

 

 

有為 前回パナソニック(6752)

2018年に創業100年。

GMが100年で倒産したのと同様の大調整。

トヨタ(7203)も2037年にやってきます。

あと25年。

電機の次に

自動車も同じ運命とみられます。

 

 

 

奥山 あと25年か。悠長なものだな。

それより「失われた20年」の

埋め合わせが先。

辰巳の2年、

日経平均がどれだけ戻すか見もの。

英米流の資本主義が行き詰まっても、

日本流の修正で息を吹き返すといいね。

ショーボンドHD(1414)という会社がある。

公共事業中心に補修専業最大手。

陳腐化したインフラが技術で蘇り

長持ちする。

受注堅調で高収益を確保。大したものだ。

 

 

 

有為 27日1998円ですね。

確かに市場の評価も高い。

公共事業といえば、

特殊土木基礎工事専業の三信建設(1984)

ショーボンドHD(1414)より2年年長で

1956年設立。

震災に伴う液状化で

地盤注入、アンカー・斜面安定、

地盤改良工事など受注急増。

海外にも拠点があり

復興関連の大穴といわれています。

27日180円でした。

やりとりしていると

何か出てくるものですね。