証券ビュー

森羅万象

春の相場は難しい 2013年04月05日 (2013.04.05)

三月のライオンは去る事無く、

四月になっても、まだその辺にいて吼えてござる。

くわばらくわばら

春なれや名もなき山の朝がすみ  芭蕉。

寒くなったり、暖かくなったり。

ある日、春の嵐が吹き荒れたかと思えば、

次の日は、うららかな日差しが頬を撫でる。

朝はまだ寒い。電車を待つ人たちは、

外套を着ていたり、着ていなかったり。

朝に厚着の人も、昼になるとワイシャツの腕を捲り上げ、

汗をかきかき、昼飯に向かう。

こんな時期に、人は体調を崩しやすい。

春の憂い、留まらず。

さてNYダウも、原油も、貴金属も、

この三日に大陰線を入れ、全てが終わったようだ。

NYダウ平均が、新高値を取った後、

かぶせ気味の、ほぼ丸坊主陰線。これは暴落の兆し。

こうなると、白金も、原油も、工業製品はきつい下げが入る。

それにしても、春の相場は難しい。

桜満開も、春の嵐で散る。

悲しいかな、昨日の嵐で、強気も吹っ飛んでしまった。

弱気に転じれば、強気に転じ、

強気に転じれば、弱気に転じる。

我れ思う、故に我有り―では相場に勝てない。

我れ何も思わず、故に、我れ相場を仕掛けず。

ただ、我れ思わざれば、すなわち玉建たず。

相場が思うようにいかないのは、

我れ思うことなかれ。

我れ、強気から弱気に転じれば、相場も相場でまた変わろう。

NYダウ平均が、14300㌦を下に切ってくれば、

強気の梯子も完全に外されよう。

今は、そうなるか否かを見届けることにする。