証券ビュー

森羅万象

円高はもう止めた    2013年01月28日 (2013.01.28)

副大臣の発言で、為替相場はひとつの堰が切れた。

その流れは、いつのまにか濁流となる。

七十路は夢も淡しや宝船 秋桜子

宝船とは、新年の季語である。

もう一月も終わろうというのに、今時分に詠むような句ではない。

旧正月も、先の話。

だが、最近荷を積み直した宝船は、きっと来年以降の初夢で出てくる。

勢い止まらぬ円安の流れ。

三六〇円時代から走り続けたドル円航海は、潮目が変わった。

かれこれ、四十年以上は円高時代であったか。

相場には、周期というものがある。

どのような相場も、上げ続けたり、下げ続けたりすることはない。

どこかで天井をつけると、底を打つまで下がるのが相場である。

逆もまた、真なり。これぞ天地自然の摂理。

円高はもう止めたと、相場の神様が仰る。

次は、円安だとも。

金も上がる。1980年の狂乱物価時代。

東京市場だけが、あの時の高値をとっていない。

確か当時の小売価格の高値は6,490円であったと記憶している。

この価格は、いずれ円安で取りにいく水準だ。

そのうち、日本の財政が危くなる。金利は上昇、円の価値も下がる。

ならば金でも買っておこう、となるのも天地自然の摂理といえよう。

東京金のチャートは、形が良い。十六カ月ぶりに高値を更新した。

買ったままで、ジッとしておけば良い。

そのうち、一般紙の紙面に「金価格、国内史上最高値」という見出しが躍り出る。

田中貴金属にも、また長い行列が出来る。

宝船が、荷卸しを始めるのはその頃か。

https://www.toushinippou.co.jp/products/detail.php?product_id=50