大和の国の億劫帳 2013年01月23日 (2013.01.23)
百鬼園先生の随筆に、億劫帳というものがある。先生還暦過ぎの作品。その達観、些か早過ぎだろう。
ぽつくりと蒲団に入りて寝たりけり 亜浪。
一日中寝ていたらダメですよ、とヘルパーさんから。
たまにはテレビでも見て、起きている時間を長くしてくださいね。
あと、部屋の中で歩く練習もしないと…。
そんな事はしたくない。とはいえ、最近は原稿を書くのもままならず。
殆ど冬眠状態だ。
熊は、冬眠前にしっかりと栄養を蓄えてから冬篭りする。
こちらは、たらふく食べようという気もない。
何もかも億劫なのだ。
腹は減る。ただ、その空腹がいとおしい。
百鬼園先生は、戦争のど真ん中で、初めから終わりまで、延々と旨かった食い物を書き並べた随筆を書いた。
『餓鬼道肴蔬目録』という。
これは億劫とは違う。食への執着といえる。
ただ読む方は、食べた気になる。それが楽しい。
昨日、田中貴金属に金を換金するお客が増えたというニュース。
早速気なすったか。
今、金が高いので、売りに来るお客さんがだいぶ増えてますと。
一方で、金を買いに来るお客もいるとか。
消費税が上がれば、今度売るときは消費税が逆にもらえますからね。
そこまで、金が上がり続ければ良いが、それは分らない。
円が安くなれば、東京の金も上がろう。
十年ほど前に買った金貨は、売らずにまだ手元にある。
換金が面倒臭かっただけの話だが、これも億劫のなせる業。
文鎮代わりに原稿用紙の上に置いてある。
見ているだけで良い。
https://www.toushinippou.co.jp/products/detail.php?product_id=48