お前ではなし 2012年12月19日 (2012.12.19)
高熱をだして寝込むより、ぐずぐずとした風邪のほうがタチが悪い。
いろんな意味で茫洋(ぼうよう)としている。
日本の選挙も終わり、為替も落ち着く処だ。
円が売られたが、選挙終わって日が暮れて、もういいだろう。
上影の長い線は材料出付くし線。
されど、大きくも売られまい。
海外はクリスマス休暇。開店休業である。
儲けた人は手仕舞いして、南の島でゆっくり骨休め。
休むも相場を実践できる幸福かな。
まだ相場を張っている人は、
サラリーマントレーダーか、損失を抱えた投資家。
負け組の世界で、敗者復活にかける人たちの叩き合い。
こおいうのを、急ぎ働きという。
米市場は、財政の崖を巡って一喜一憂。
年内解決か、年越しかを考えても、
政治家の腹の中まで読めるわけがない。
いずれ解決するだろう。なぁに、相場は来年もある。
今は外の雑音を遮断して、
クリスマス、年の瀬をゆったりと楽しむのが良い。
とはいえ、年の瀬はあわただしい。
ゆったりどころか、時にわずらわしいこともある。
江戸の蜀山人、大田南畝はこう詠んだ。
世の中に人の来るこそうるさけれとはいふもののお前ではなし。
内田百閒は、この狂歌の横にもう一首加えて玄関先に貼り付けた。
世の中に人の来るこそうれしけれとはいふもののお前ではなし。
見切り千両、日没閉門。
見えすぎることがものごとを見えなくしてしまうこともある
あえて見ないことで、逆に見えてくることもあろうというもの。