証券ビュー

森羅万象

怖がらない ゆとりと楽しみを持った張りかた (2019.02.19)

昭和の風林史(昭和五八年二月三日掲載分) 
小豆は下げだすと土石流
小豆が節分天井で下げだすと、
この下げ早い土石流なみ。
輸大の基調は不変。
二月新甫
輸入大豆三市場出来高合計は、
一月10日大底値を付けた時と
ほぼ同数の四万二千枚出来た。
輸大の四万二千枚に対して
小豆のそれは六千七百余枚。
輸大の取り組み
十七万五千枚に対して
小豆は四万八千六百枚。
小豆は
段々大衆投機家の関心が
薄れつつある。
相場の値付き具合いとか、
相場の波動や値幅でいう限り
輸大より小豆のほうが、
馴れた人にとっては、
やりやすいのだが、
証拠金の高額。
ホクレン主導。
たびかさなる仕手戦。
農水省の価格介入。
輸入枠や自由化問題など、
いま一ツ最近の投機家にとって
近寄り難い。
そのようなところに
小豆忌避の風潮が
特に
東穀出来高・取り組みに顕著。
大穀はその点、
輸大は名穀にも劣るけれど、
小豆ファンは
零細ではあるが数が多い。
その小豆相場、
さすが新甫の日の
電話は多かった。
売っている人の気が持てん。
七千円以下を売れ
と書いた覚えはないが
安値叩いた人は、
当欄弱気方針が心の支え。
大衆は売り、玄人は買う。
売りなら売りで、
どこまでも喰らいついて
売り上がれば怖くない小豆だ。
なあに、この小豆
下げだせば一本道。
東京週間足の去年からの
大下げ道中の頭は
二月10日、四月1日、六月3日、
八月12日、十月25日、
十二月21日―と、
二・四・六・八・十・十二。
一目くぐりの偶数月で、
その波調の中にある相場なら
二月上旬に頭を打つはず。
輸大のほうはシカゴ押し目。
円小戻し。
だから暴走族でも一服する。
シカゴの投機筋は
コーンベルト地帯の雪不足に
夏の異常を見て取った。
穀取輸大は
戻り新値を取っての押し。
この押し買うべし心配無用の図。
●編集部註
 この頃、時の総理大臣、
中曽根康弘
は米国にわたり
当時の合衆国大統領、
ロナルド・レーガン
と会談。
後に「ロン・ヤス関係」という用語で
人口に膾炙する関係の始まりとなる。
 渡米中、
ワシントンポスト社主との朝食会で
日本列島を
不沈空母のように強力に防衛する

と発言。物議を醸し出した。
 発言の是非はともかく、
この時の首相は飛んでくる批判を
腹芸一つで乗り切った。
当節そういう政治家が絶えて久しい。
存在の耐えられない軽さ〟に
暗澹たる気持ちになる。
 因みに、この時の
ワシントン・ポスト社主、
キャサリン・グラハム

活躍する映画を
我々は昨年3月に日本で観る事に。
それが
スティーブン・スピルバーグ監督作品
ペンタゴン・ペーパーズ』。
オスカー女優、
メリル・ストリープ
が演じていた