証券ビュー

森羅万象

一巡買われたあと 突破のための足慣らし (2019.02.13)

昭和の風林史(昭和五八年一月二九日掲載分) 
小豆・八千円前後好売り場
小豆は材料一巡買うと高値掴みになる。
みじめな場面がくるだろう。
輸大問答無用。
輸入大豆は全艦発進せよの線になった。
特に東京当限にまわる二月限の
買い転換は注目に値する。
大阪二月限、三月限の一代足は
安値、両足同値の二点底。
そして六月限は10日→17日の
上げ幅のキッチリ半値押し。
八百円抜けから逆注買いの理想型。
大阪先限半値押しだったが
東京先限は三分の二押しだった。
東京七百八十円から上伸力が強化する。
シカゴ期近は六㌦突破のための
足ならしをしている。
新年に入って27㌣を一気に立て、
押し目を入れて
20㌣の引き継ぎ足での上昇。
まさしく
線の理に叶った上げ波動そのものだ。
一方、円相場は
難かしい動きをしているが、
ひとまず11月1日から1月11日までの
棒立ち火柱高で
上げエネルギーを燃焼した。
穀取輸大は
安値圏でのオーバー・ヘッジが
上げの強力エネルギーになっている。
安値買い玉は回転が利き、
高値買い玉は薄紙はがすが如く
追証がほどけて、一陽来福、
これからが
わが世の春の四千円奪回だ。
幸いなことに
玄人という玄人は皆弱気。
神戸の七色K先生も
『倉庫の荷は
二枚、二枚という崩しかたで、
これでは強気できん。
と思って売ったら高い。
私が売るとなぜ高いのだ』。
星の流れと相場の線は、
なんでも知っている。
時に旧暦満月。
相場は一方に動きが片寄るところ。
週明け→月替わり期待。
一方、小豆相場は、
雑豆全般堅調のムードに支援され
八千円指呼の間に買われた。
小豆も強気せんと、
いかんのじゃないですか?と
アドバイスが盛んにくるが、
そうじゃない。
一巡買われたあとの、
みじめさが見えているような気がする。
一本足の大底はないという信念で
高いほど糸をのばして売り上がろう。
●編集部註
 コツンと音がする―という表現を
チャート分析で使う事がある。
この時の大豆相場は、
まさにコツンと音がしていた事が
チャートを見ると判る。
 罫線に淫するなかれといわれるが、
当時の週足を見ると、
このコツンの安値を頭に
チャートの教科書に
掲載されてもおかしくない程に
美しい逆三尊パターンが出来ている。
 買わない相場は強いもので、
買い始めると急落する。
これに懲りて買わないとまた上がり、
今度こそはと買い参入するとまた下がる。
曲がりやにはそんな線形である。