証券ビュー

森羅万象

黄金週間明け 気まぐれ相場 (2017.05.10)

昭和の風林史(昭和五十年四月三十日掲載分)
急反発がある 戻り一杯を売れ
手亡の大勢は下だが目先の突っ込みを売ると
五、七百円の反発があろう。戻りを待って売る。
「城跡や井戸の中より揚雲雀 虚子」
手亡相場の悪さは、いまや誰一人知らぬ者がない。
ゆくゆくは
一万五百円→一万円割れ→九千五百円以下といわれる。
あるいはそうかもしれないが相場は、
そう単純な動きにならないと思う。
必ず逆襲が来る即ち下げの反動だ。
それは大きいものではないだろうが、
これだけ安心売り人気になった以上、
自律戻しがあってもおかしくない。
大阪手亡七月限。
二月24日→三月25日。
この下げ幅…二九三〇円。
日足線24本の下げ。
この相場が急反騰して
四月4日に一四二〇円高で戻り頭をつけた。
一四二〇円の戻しは前記下げ幅の約半値弱。
そしてこの相場が
大台三ツ(三千円→二千円→千円)替わりの二段下げに入って
日柄が18本目。
下げ幅(28日寄り値計算)二四四〇円。
前記一四二〇円を下に倍返しなら
七月限の一〇四六〇円が急所になる。
二月24日から三月25日までの下げが
約三千円の24日で大台四→三、二千円の三ツ変わり。
四月4日からの下げ目標値も
それと同じ小三丁(正確には二千八百四十円幅)の下げで
一万四百六十円目標。日柄でいうと五月7日前後。
以上は大阪七月限を基準にしての計算。
八月限ならその百円上の値段。
九月限だと百五十円上として一万六百十円か。
どんなに悪い相場でも急所というものがある。
ズンベラ棒のまま一万円割れにはならない。
仮に将来割れるとしても必ず反発場面がある。
反動自律戻しが入ると
七百円~八百円幅の三分の一戻しを考えればよいだろう。
戻すべき材料が出るものだし、
戻すべき現象が発生するものである。
人々は戻す相場を見て売りあき気分とか、
産地天候の異常(融雪遅れ)とか
あるいは売り込みすぎた、取組整理などを言うだろう。
ここでの方針は、五、七百円の戻しが入る事を考えて
突っ込み売りをせず、
戻り一杯を売り直す態勢でよいと思う。
小豆は、瞬間的に九月限基準で一万六千五百円を
洗いにくるかもしれない。
黄金週間の相場は時に気まぐれだ。
●編集部註
 黄金週間の相場は本当に気まぐれである。
昭和五十年も多分に漏れず。
 日足を見ると判る。
休み明けから上昇したかと思えばやおら急降下。
そこから一転昇り龍の如き未曾有の上昇相場になる。
【昭和五十年四月二八日小豆九月限
大阪一万七〇七〇円・七〇円高/
東京一万七〇八〇円・一一〇円高】