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紫玉庵

東アジアに緊張  4月19日   紫玉庵 (2012.04.18)

尖閣諸島を買う東京都

北朝鮮に替え慎太郎で目くらまし

石原都知事が、「東京都が尖閣諸島を買う」という。

東京都のものとして開発することで、

元々日本領であるから、

「国のため」外交的にも確定したい意向のようです。

係争案件であることを知っての上です。

都には警視庁、機動隊もあり、

駐在させるのでしょうか。

中国軍が侵攻をしかければ、

都知事の要請に基づいて、

日本の自衛隊が出動せざるを得なくなります。

本気で、尖閣諸島という「国土を護る」なら、

自衛隊や米軍に駐屯させるのが一番いい。

政府、経団連は、

最大の貿易相手国の中国を

刺激したくないので、

緊張の場にすることを避けています。

1968年の中国の地図では

日本領であったものが、

69年に海底で石油や天然ガスが発見されてから、

中国側が大陸棚を持ち出し、

キッシンジャーが周恩来の問いかけに、

「日本に施政権がある」としたものの、

領有権は曖昧にして、

緊張の種をあえて作ったものでした。

田中角栄と周恩来は

1972年に「棚上げ」して、

「緊張を起こさない」冷静な外交を

していたはずでしたが、

①   アメリカの東アジア戦略、

②   中国、および中華民族の団結

③   日本の防衛費拡充

といった其々の思惑のために、

演出されてきました。

「内政の失敗を外交で隠す」とき、

もっとも使われやすいが、常に軍事でした。

中国の場合、1972年合意したあとも、

一貫して、海軍力の拡充、

太平洋へ影響力の拡大を

目指していたのは事実。

如実に現われたのが、

2年前の中国漁船と海上保安庁の衝突でした。

北朝鮮の「ミサイル」では、

石垣島から台湾沖に、落ちるのではないか、

と自衛隊が、展開していましたが、

「自爆」によって、

日本側は、肩透かしを食ったばかりでした。

大飯原発の再稼動や、

福島第一4号機から、

なんとか国民の目をそらしたい勢力が、

北朝鮮に替わって、

石原慎太郎を使っている、

と考えるとすっきりします。

放射能という重大問題があるのに、

外交面で緊張をつくれば、

問題は複雑化し、解決が遅れます。

ごまかし、目くらましでやり過ごせるものは

何一つないのです。

一方、反原発の闘士、京大の小池先生が

初の映画出演です。

原発推進を阻止する「悪役」として登場し、

最後はチカン冤罪を受けてしまいます。