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企業レポート

ピッチ上がり続伸  岡谷鋼機  4月2日 (2013.04.01)

信頼され期待に応える

産業資材をはじめ全部門増収

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岡谷鋼機(7485)は続伸。ピッチが上がりそうだ。初めて3月に決算発表したが、今期予想以上とみられる。前期3Qを踊り場に4Q締まったのが主因。定着した円安株高、4月からトヨタ1割増産も追い風。輸入インフレが問題という。前期末、中国浙江省と上海市に自動車部品の操業準備。米国現法の事務所増設を含め海外5拠点を追加したのも手掛かり。信頼され期待に応えているためだ。鉄鋼と情報・電機が前期連結減収に対し今期4部門そろって増収の見通し。メカトロ、化成品が自動車向けに好調で産業資材が稼ぎ頭。今期も連結8%増収(前期13%増収)を見込み、前期29%営業増益とあって結果が楽しみだ。円安の影響は取引先の自動車をはじめ国内製造業の輸出に顕著で、株高も前期865億円(138億円増加)の投資有価証券を計上。長短借入金を82億円返済。リーマンショック以降の逆回転から抜け出した。連結子会社のNaITO(7624)が同社の前日決算を発表し、依然厳しい見通しを明らかにしたが、発破がかかっている模様で3月1日新体制となり底入れ。70ある子会社のうち16社赤字だが、今期7社に改善する見込み。中国とタイの事業が伸び持分法収益も拡大している。TPPに比較的前向きで、農業や医療など泣きどころもあるが、日本の競争力を強くするチャンスと受けとめている。

2014年2月期(連結)は、売上高7500億円(8%増)、営業利益140億円(23%増)、経常利益150億円(12%増)、純益90億円(3%増)の見通し。配当は中間12円で25円(前期1円増配)を据え置く予定。前半慎重ながら後半高い伸び。ひところ冷え込んだ中国が徐々に戻し、消費税引き上げを加味したもの。設備投資26億円(前期28億円)で償却38億円(同36億円)を下回る計画。海外取引が目標の30%(前期28.9%)を突破しそうだ。前期の連結海外売上高によると、アジア17%、欧米ほか6%。同じアジアでも中国とタイを除く国や地域が多いだけに市場の顕在化が見どころ。2019年(創業350年)が最大の節目に当たり、2014~15年再び上昇運。岡谷社長(68)も同運で中期計画Gih―15(ジーダッシュフィフティーン)実現にゴーサイン。目を離せなくなってきた。6月28日、愛知県芸術劇場コンサートホールでチャリティコンサートを開く。2010年から副会頭を務める社長に対し、11月から名商会頭に推す声が挙がっている。

 

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