来年から上昇運 中央紙器 3月6日 (2013.03.05)
半年、1年後転機に
筆頭株主が新年度から1割増産
中央紙器工業(3952) は踊り場。前半計画を上回ったものの、後半伸び悩み追い込み及ばず。2期連続減収減益の見通し。3Qまで需給ギャップ15兆円といわれる国内のデフレ、取引先の海外生産シフトが主因。しかし、円安株高が定着し半年、1年後転機を迎えそうだ。新政権、日銀トップ人事によるギャップ解消、海外シフト一巡、国内生産回復が見込まれるためだ。トヨタ(筆頭株主)が新年度から1割増産に踏み切る模様で追随も予想され、早ければ4Q逆回転に歯止めがかかる見込み。原紙をはじめ諸資材が比較的安定し、むしろ期末から来期1、2Qにかけてビジネスチャンス。消費税引き上げの反動を加味してもトヨタに連動するところ。新車が中古に跳ね返るのは間違いないし、住宅の駆け込みも関連需要を刺激する。3Q連結累計は、2%減収、16%営業減益、12%経常減益、4%減益と計画線。段ボール需要が微増で推移する中、国内16%営業減益、中国も61%同減益。昨年11月8日の修正予想実現に全力を挙げるという。
2013年3月期(連結)は、売上高126億円(2%減)、営業利益11億5000万円(19%減)、経常利益11億8000万円(20%減),純益7億円(16%減)の見通し。2円増配し38円配当(期末19円)の予定。前回述べたように、昨年10月から中国新工場稼働。延べ10年の実績があり、尖閣領有で揉めながら順調という。現在中国とマレーシアに合弁生産拠点持ち新たな展開も考えられる。一方、同社の技術力を裏づけるワールドスター賞。パッケージング業界最大のコンテストが認めるもので、過去34点日本パッケージングコンテスト受賞のうち、24点ワールドスター賞を射止め10年連続。昨年「アクティブ電動車椅子」のユニバーサルデザイン梱包材、ハイブッリト給湯暖房システム「エコワン」の環境対応型包装形態がワールドスター賞W受賞。世界トップレベルを走っている。社運を調べると、来年から5年上昇運。神谷社長(61)は調整運だが安定しており、今年の仕込みがモノをいいそうだ。2017年(60周年)にかけてもう一皮むける。93年12月トヨタが1290円で引き受けただけに、やがて大きな相場が予想される。