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企業レポート

踊り場こなす  カネソウ  3月7日 (2013.03.06)

反転のトレンド確実に

昨年から1年で流れ変わる

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カネソウ(5979)は反転.3Q踊り場をこなし4Q追い込み。一段と締まってきた。昨年11月5日四半期初の上方修正、2月8日3Q発表によるもので、止まっていた公共投資や住宅、設備投資が徐々に持ち直す一方、生産工程改善、稼働率上昇、材料高一服など採算の好転が手掛かり。通期でも計画を上回るとみられ、来期以降期待をもてる。2月26日成立した新政権の補正13兆円が印象的。浦島太郎の政策だが、昨年12月笹子トンネル事故をきっかけに前回述べた道路、橋、公共施設など膨大な社会インフラの更新待ったなし。遅かれ早かれ受注が見込まれるためだ。地元の北勢でも学校や病院に案件が目立ち、戦後高度成長期に集中した経緯から一巡するまで息が長い。バブル当時高価なステンレスが持て囃されたが、現在品質、価格ともに合理的。売上高は上場直後143億円(97年3月期)をピークに半分の水準だが、数量面でさほど変わりないという。3Q累計(非連結)は、8%増収、営業利益3.4倍、経常利益4倍、純益2億1100万円。尖閣や竹島領有で中国、韓国と揉めた2Qから一歩踏み込んだ内容。製作金物(13%増)をはじめ鋳鉄器材(6.5%増)、スチール機材(6%増)など健闘。需要期の4Qを迎え物足りないというが、円安株高が定着し輸入インフレ、消費税引き上げも織り込み中。今となれば、3Qデフレ一巡、小回り3ヵ月。反転のトレンドが確実になってきた。

2013年3月期(非連結)は、売上高75億円(7%増)、営業利益5億1500万円(77%増)、経常利益4億7000万円(84%増)、純益2億9000万円(2.8倍)の見通し。依然慎重である。配当15円(期末7.5円)を据え置く予定。設備投資3億3000万円の計画だが一部繰り延べの模様。昨年2月(創業90年)から1年で流れが変わった。これから10年、次の100年に備えるところ。08年に3代続いたオーナ経営から脱皮。昨年12月25日の支配株主異動を勘案してもオープンになった。15年デフレに対し3Qまで無借金経営の底力。復活のきっかけをつかんだ。会社は来年から5年余り上昇運。近藤社長(57)は安定運で高止まり。昨年開業した東京スカイツリーに納入し東京駅、大阪の梅田再開発に実績。リニア関連で品川、名古屋駅再開発にも意欲を見せている。

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