証券ビュー

企業レポート

増収増益なら本物  医学生物  2月18日 (2013.02.15)

3Q反転4Q追い込み

遥かに現実的な今回の初動

企業HPご案内 前回の企業レポート

 

医学生物学研究所(4557・JQ)は3Q反転。4Q追い込み。持ち直す見通し。昨年11月5日の下方修正であく抜けした。1、2Q臨床検査薬が競合、機器販売未達、基礎研究用試薬も海外の大口受注が減少するなど原価高。若干赤字で気を揉んだが、3Qから機器システムと臨床検査薬が噛み合い拡販。基礎研究用試薬の新製品世界同時発売、webによるマーケティングも活発で来期につながる見込み。連結売上高70億円、営業利益5億円でも物足りない。10年がかり9つの子会社と2つの関係会社(持分法適用6社)が親会社と相乗効果。99年旧住金から事業を受け継いだG&Gサイエンス(本社福島)KRAS(ケイラス)遺伝子検査が初めて保険適用となり一番手。米国(2)と中国の子会社を結び開発、製造、販売拠点スケールアップ。一昨年9月発売されこれまで10台納入した機器「ステイシア」も面白い。臨床検査薬と組み合わすもので、現在14項目保険適用になり25項目を目安に「30億円市場」を見込んでいる。それに、昨年12月米BCI社から譲り受けたMHCテトラマー試薬。第4の治療法といわれるがんワクチンの効果を確かめるもので、ワクチンが製造承認され保健適用となれば脚光。フリーライト、p53、ケイラスなど腫瘍マーカーの高い伸びと連動する。1月22日伝えられたACTGen吸収合併も見逃せない。同社の元社員が立ち上げたバイオベンチャーを引き取ったもので、癌や感染症など治療用抗体導出候補1、2本。親会社も3本導出交渉を進めている模様で1本まとまると様変わり。抗体医薬品の創薬メーカーに一変する。ポストゲノム10年有余。09年の初動に対し今回遥かに現実的。来期以降増収増益になると本物だ。

2013年3月期(連結)は、売上高68億1200万円(4%増)、営業利益1億4300万円(62%減)、経常利益9600万円(69%減)、純益7600万円(76%減)と昨年11月のまま。配当は期末4円を据え置く予定。親会社の稼ぎでグループを育て、投資事業を通じてバイオベンチャーを支援している。社運は大器晩成型。今年は後半安定し上昇運。佐々木社長(59)が調整運。西田会長(66)は来年から上昇運。タイアップして動いている。

>>購読ご案内