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企業レポート

復調急ピッチ  サーラ  2月5日 (2013.02.04)

次の100年に布石

グループ横断的なリフォーム

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サーラコーポレーション(2734)は復調。直近3期急ピッチ。さらに続伸の見通し。02年5月事業再構築を発表し、持ち株会社に移行して10年余り。既存事業見直し、新分野、成長分野の取り組みが本格化。逐一足場を固めたとみられる。今期は連結売上高がピークの96%、同営業利益で89%の見込み。第4次中期計画の仕上げにあたり、あと一歩の印象。しかし、リーマンショック、大震災、円高など猛烈な逆回転を吸収し一皮むけたのも事実。中部ガス、サーラ住宅と中核3社で構成するサーラグループにとって、1909年豊橋瓦斯と翌年浜松瓦斯創業がルーツ。次の100年に際し最初の10年が肝腎。その点、08年9月本格稼働した豊橋駅前の大型商業ビル「ココラフロント」が布石になった。リーマンショックと重なるもので、旧西武百貨店撤退に伴い120億円投入して立ち上げたグループの戦略拠点。ビル事務棟の約6割を占め、徐々に収益が改善しているホテル部門の黒字転換が次のステップを促す。ホスピタリティ事業は今期営業赤字3億4000万円(前期同4億5700万円)を見込み、浜松のホテルや料飲事業等を含むもの。円安株高が定着すると逆回転の反動も考えられる。豊橋は駅前のほか中心部にも大きな再開発案件があるといわれ、次期以降新たな手掛かりになりそうだ。エネルギー事業で中部ガスとガステックサービスが連携。2010年稼働した「統合顧客システム」の活用を通じてデーターベースの一元管理、業務効率化が進む運び。次の100年も同事業がリード。生活、住関連と連動するためだ。そこで、グループ横断的なリフォーム本部を設置。中古住宅の市場拡大に備え始めた。コージェネ、GHI、太陽光発電、家庭用燃料電池など提案活発。事業100年の整理を踏まえ、次の100年の仕込みに入った。内需一辺倒で東三河最大だけに、これ以上大きくなると周囲が負い目。外需取り込みにも工夫がほしいところだ。ガス事業をルーツに国内指折りの多角化。大半持ち込まれたもので、例えばアスコ(動物用医薬品販売)が国内大手。サーラカーズジャパンのVW販売台数も大手レべル。循環型社会に脱皮。ビジネスモデルをつくり出すところだ。

2013年11月期(連結)は、売上高1390億円(1%増)、営業利益19億5000万円(16%増)、経常利益22億円(11%増)、純益12億5000万円(67%増)の見通し。前期1円増配したが配当10円(中間5円)の予定。設備投資35億円(前期22億円)の予定。更新が殆どで目玉なし。1Q原価高でガスの採算が気になるものの、2Qにかけて需要期。昨年7月6日上方修正している。社運は今年、来年高水準。神野社長(52) が安定から調整運。毎期1、2Qで全体の流れがわかる。4日497円(一株当たり連結純資産679円)で引けたが水準訂正目前。ボックス圏の往来を抜けてきそうだ。

 

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