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企業レポート

意外なほど慎重  アスカ 1月29日 (2013.01.28)

取引先の3Q発表注目

海外で次世代の仕込み本格化

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アスカ(7227)は一服。厳しい見通し。引き締まって見える。当初予想を大幅に上回った前期に対し意外なほど慎重。7割を占める自動車部品、配電盤、ロボットシステムも一転減収減益。2012年3月買収した100%子会社(岡山国際サーキット)が唯一続伸。売上高11億円(72%増)の計画で増収増益の見込み。取引先のトヨタ、三菱自(ともに2月5日3Q発表の予定)に訊いてみるところ。昨年11月に40、乃至60年続いた円高一巡。年明けも円安が定着し株高につながっているためだ。輸出採算が好転し内需が持ち直すと上方修正に跳ね返る。例年1Q(前期3月28日発表)がポイントで2月締まると先が楽しみ。前回述べたように、一昨年5月中国上海にロボットシステムの100%子会社立ち上げ、1割前後占めるようになった模様。昨年7月設立したインドネシアの子会社(99%出資)も次世代のインフラ。日系自動車メーカーの現地生産に伴うアセアン向けの新拠点。将来従業員約500人(前期連結平均544人)の規模で来夏に稼働する見通し。順調にいくと10、20年後化ける。今年は60周年の節目。杉本社長(65)も乱気流の打ち返しがある。しかし、来年から3年上昇運。2016年クライマックス。今年の仕込みがモノいいそうだ。

2013年11月期(連結)は、売上高181億円(7%減)、営業利益3億2000万円(30%減)、経常利益3億1000万円(46%減)、純益1億3000万円(52%減)の見通し。配当は期末一本で5円(前期10円)の予定。設備投資17億円(前期7億円)計画。攻勢に打って出る印象。荷物だった配電盤が息を吹き返し、ロボットシステムの原価改善も支援材料。リーマンショックで失った流れを逐一取り戻した。子会社の人材教育・研修事業、モータースポーツ事業の成功然り。これから10年、次世代の仕込み本格化。取引先が広がれば、国内と海外2本社制も考えられ、節目の年に打って出るわけだ。しかも、1Qがポイント。先取点が入ると追加点のチャンスもある。トヨタ、三菱自が上方修正すれば同社も見直さざるを得ない。28日594円(1株当たり連結純資産819円)で引け水準訂正が予想される。

 

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