今、来期復活 マルサンアイ 1月21日 (2013.01.21)
ルーツのみそ再構築
チャンネル拡大生まれ変わる
マルサンアイ(2551)は脱皮。1、2Q予想以上。今、来期復活が見込まれる。1月15日本社みそ第1、第2工場を統合し本格稼働。小ロット生産による拡販、年1億円といわれるコストダウンが寄与。4期ぶり収支好転を期待できるためだ。1年前から準備、昨年12月26日にラインを止め集中工事。前回述べたように、集約・省人化を実現し品質、付加価値が上昇。約7億円投入し再構築。袋とカップ(7割)一体運営に切り替えた。昨年みその出荷推定43万トン。2000年の50万トンからじり貧をたどり、同社の全国ショア6%。中部地区25%でトップ。鮮度のいい無添加、減塩のほか1ヵ月で使い切る650gなど活発な提案。反転攻勢に入った。一方、昨年ピークを更新し第3次ブームといわれる豆乳。1、2Q続伸の模様で頗る好調。前期連結114億円(14%増)に対し、今期116億円の計画だが現時点で上方修正含み。1980年代の第1次ブームから30年。低迷する飲料市場にあって09年から4年連続独り勝ちの状態。2011年に400億円市場といわれ、シェア18%で2位につけているが、10年スパンで500~600億円が視野に入った。目下、本社、関東、九州でもフル操業。なかでも、東京秋葉原の豆乳カフェ「issa」とコラボでつくった胡麻・蜂蜜のフレーバー「ごまはち」(小売参考94円 200ml)が人気。「ひとつ上の豆乳」を目玉に業務用、通販、webなどチャンネル拡大。ヘリキャップ導入による底上げ、「豆乳グルト」関東拡販など展開材料。みそ60年にひきかえ、豆乳30年の実績からも将来性がある。
2013年9月期(連結)は、売上高215億9200万円(2%増)、営業利益5億1300万円(18%増)、経常利益4億8800万円(9%増)、純益2億8100万円(37%増)と慎重な見通し。配当は期末6円を据え置く予定。設備投資16億円(前期6億円)の計画。1月25日に1Q発表の運び。好スタートとみられる。肝腎の原材料事情。昨年9月NYの大豆相場が高騰し下火になったものの、一転急ピッチな円安に見舞われ儘ならないという。しかし、みそ59億円(8%増)を見込み高い伸び。ノリタケが食器復活を目指し全力で取り組んでいるように、みそが巻き返すと全体の雰囲気も一変する。出足よく2Q以降楽しみだ。異論もあるが、新政権のイフレターゲット2%、積極財政が追い風。円安株高につながった。今年後半から上昇運。伊藤社長(62)が安定運だけにポジションよし。需要期の1Q飛び出すと追って区間新も考えられる。これまでスーパー9割、業務用1割だったが、今後通販やweb、海外にも販路が広がる。子会社でミネラルウォーターの匠美が累損一掃。一味違う玉井味噌も利益の出る体質になった。2012年の60周年が転機。生まれ変わろうとしている。