再び上方修正 日東工業 1月10日 (2013.01.09)
来期1、2Qも様変わり
タイ、中国、サンテレなど寄与
日東工業(6651)は予想以上。現在、震災を飛び越してリーマン前の水準。1月31日に予定している3Q発表が楽しみだ。昨年6月「前半飛ばす」と述べ、同9月10日上方修正。後半慎重なためだ。3、4Q需要期にあたり昨年11月から円安株高。来年4月消費税引き上げを控え、新政権の景気対策と日銀の追加緩和も支援材料。再び上方修正とみられる。昨年12月18日発表された元東・大証一部のサンテレホン(07年上場廃止)子会社化が真新しい手掛かり。1月21日JBP-1から87億円で譲り受ける契約。従来主要な取引先だけにマーケティング次第でパワーアップ。開発から施工まで情報通信のインフラをトータルで提案できるようになる。M&A初の大型案件で2014年(創業70年)の目玉。相殺もあるが、サンテレの連結売上高215億円、営業利益7億5600万円、経常利益6億4800万円、純益7億2100万円(2011年12月期)が健全化。本気で取り込むと次の10年面白い。このほか昨年12月稼働した中国新工場(河南省)、洪水を乗り越えたエレット(タイ)、菊川・唐津工場・東北日東の太陽光発電事業、PHV・EV用新型普通充電器開発(昨年10月1日)など国内外電気と通信のインフラ更新に備えるもの。これほど角度ある展開材料に包まれた同社を見たことがない。昨年から上昇運で今年前半一服。後半から再び上昇し3年続くという。山本社長(65)は今年調整運だが逐一手を打って安定している。むしろ、リーマン、大震災、タイ洪水など乗り越え一皮むけた印象。直近推定70億円にのぼる移動体通信の一括受注をこなし、2Q連結累計38%増収、営業利益3.8倍の折り返し。様変わりになっている。
2013年3月期(連結)は、売上高676億円(13%増)、営業利益68億円(55%増)、経常利益同(51%増)、純益38億5000万円(70%増)の見通し。配当は当初24円から30円(期末15円)の予定。設備投資52億円(前期20億円)の計画。来期30億円(償却26億円)レベルという。今後タイ復活、中国新工場にサンテレのフル寄与など見込まれるだけに来期1、2Qも様変わり。期待と現実の乖離を念頭に入れても目を離せないところだ。創業来の鈑金プレス・塗装技術、電路システム、通信ネットワークが国内外で次世代に受け継がれる場面。配電盤(2Q連結累計39%)、キャビネット(同49%)中心に区間新、ピークに更新が予想される。2月27日から3月1日まで東京ビッグサイトの太陽光発電システム施工展2013年に出展。太陽光とスマートハウス関連の新製品を出展する。9日1179円(1株当たり連結純資産1485円)で引けたが、昨年7月30日の戻り高値1465円まで指呼の間。今年動き出すと大きい。