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企業レポート

4Q出番待ち  MARUWA  12月27日 (2012.12.26)

川下の視界が広がる

ヤマギワが回り出すと大きい

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MARUWA(5344)は反転。4Q出番待ち。踊り場を抜け出しそうだ。成長市場シフトによるもので、1、2Q通じてHEV向けセラッミク製品、スマホ向け部品、LED関連など堅調。汎用電子部品や半導体製造装置関連の低迷をカバーしたのが主因。3Q小動きとみられるが、11月に照明のヤマギワ子会社化を発表。12月には新政権が改めて積極財政、追加緩和を打ち出し円安株高が定着。参院選にかけて景気好転が予想されるためだ。3党合意による2014、15年の消費税引き上げが伏線。いい悪いは別として今、来期ビジネスチャンス。再三述べた最高益(01年3月期26億3100万円)更新を射程圏にとらえている。成長市場のパワーモジュール用セラッミク基板、EMC対策部品、LED関連投資今期35億円(前期57億円)と企業再生支援機構から12月に7億円で譲り受けた名門ヤマギワの再建が新たな手掛かり。タイムリーなテーマで2013年(設立40周年)の課題。モノにすると化けそうだ。何より1984年稼働した主力土岐工場、89年立ち上げたマレーシア工場が能力増強と共に全盛期入り。生産移管を勘案してさらに10年稼ぐ見込み。人材が育っているためで、目下93%を占めるセラミック部品のほか、ヤマギワを加味した照明事業の将来性も楽しみ。ちなみに、ヤマギワの資本金2億5000万円。前期の総資産51億円(純資産5億円)。売上高108億円、営業利益2億4000万円(年換算)レベル。2013、14年上昇運の谷間で踏ん張りどころ。親会社も上昇運でモノにできるはずだ。これまでM&Aにより引き継ぎ投資してきた石英ガラスLEDフェライトマグネット事業など続々復活。ヤマギワが回り出すと100億円規模だけにインパクトが大きい。アルミナ基板で世界シェア4割。窒化アルミ基板では7割といわれる最大手。今、来期川上から川下の視界が広がりそうだ。

2013年3月期(連結)は、売上高240億円(13%増)、営業利益33億6000万円(15%増)、経常利益35億円(7%増)、純益22億円(5%増)と修正なし。配当30円(期末15円)を据え置く予定。3Q発表(前期2月3日)にさほど変化なく、動くとすれば4Q以降。神戸社長(63)も会社と同じ上昇運だけに来期1、2Qで目鼻がつく。08年に始めたクリスマスコンサート。今年も12月22日にペア500組を無料招待。創業来200年、地元の支援にこたえ社会還元も活発になっている。

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