2014年に次の扉 ヨシタケ 11月29日 (2012.11.28)
巻き返し来期に持ち越す
新工場立ち上げと在庫確保並行
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ヨシタケ(6488・JQ)は1、2Q営業赤字。計画を下回る折り返し。「3、4Q巻き返し」が来期持ち越しになった。10月26日の修正発表によるもので、現在タイ洪水に伴う子会社の新工場立ち上げと在庫確保が並行。代替生産の一時費用が予想以上に増えるためだ。秋口から中国をはじめ海外の景気減速が表面化。国内も9、10月連続貿易赤字となり復興需要一巡。解散・総選挙を受けて11月15日から円安株高に振れているが、年末・年始反動も考えられ予断を許さない。この分では、米国の「財政に崖」も先送り。それだけに、今、来期タイ子会社のインフラ一新が見どころ。89年以来23年ぶり、アユタヤからバンコクの南東100キロ、チョンブリに5万坪の用地取得。1億円という。川あり海あり港に近くロケーションがいい。アユタヤ(約6000坪)と比較にならない戦略拠点。年内に建屋が立ち、目下工作機械も90%手当て。12月に代替生産終了。年明け操業に入るが、主要量産品を部品鋳造から加工、完成まで一貫生産するため、本格稼働まで二段階のステップ。力がこもっている。親会社が新工場と在庫に奔走する一方、子会社のカワキ計測と宏洋サンテック、持分法3社が健闘。収益に貢献している。今年後半から上昇運。来年一服し再び上昇トレンド。山田社長(43)も会社と同運で弾みがつく。2014年(70周年)に次の扉が開くと出ている。
2013年3月期(連結)は、売上高60億円(5%増)、営業利益6000万円(83%減)、経常利益4億1000万円(28%減)、純益3億8000万円(1%減)に見直した。配当は当初25円から21円据え置きの予定。9月末の在庫6億円。3ヵ月を目安に9、13億円が適正といわれ3、4Q追い込み。活気が伝わってきた。空気、水、蒸気、ガス、石油、化学物資など配管内の流体を制御する自動、減圧、安全弁。アジアをはじめ新興国のインフラ整備で次の扉を開くツール。国内でも復興需要Ⅱ、2027年リニア新幹線名古屋開業が新たな手掛かり。今、来期タイの新工場立ち上げ、在庫確保をモノにすると大きい。ゆくゆく90年につけた4150円も夢でない。