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企業レポート

一部指定替え目前 一六堂 10月16日 (2012.10.15)

期待もてる追い込み

高価格帯の和食居酒屋業態確り

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一六堂(3366)は一服。2Q踊り場入り。健闘している。震災後、前期4Qをピークに1Q堅調。7月9日16円配当(期初予想12円)を表明したが、1Q19%増収に対し2Q横ばい。3Q厳しいという。デフレ、増税、中国の在庫調整など客足が鈍っているためだ。しかし、売上の過半を占める「八吉」中心に高価格帯の和食居酒屋業態が確り。八重洲、新橋、浜松町のほか池袋、上野、名古屋でも呼応。ビジネス街の首都圏ターミナル駅や山手線沿線主要駅に集中出店しているのが強みだ。5月29日、八重洲に新業態「八吉酒場」オープン。感触を確かめている。2Q連結累計は、9%増収、62%営業増益、88%経常増益、純益5.6倍の折り返し。修正予想より若干減収だが、経常と純益見込み通り。06年9月19、08年3月17M&Aで取得した店舗がこなれた印象。出店1に対して退店2。現在83店舗。通期出店5の計画だが、好立地の物件次第。依然慎重である。居酒屋の市場は92年1兆4600億円をピークに2010年1兆円大台割れ。その後もじり貧。若者のアルコール離れが尾を引き大手居酒屋チェーンの多角化が目立つ。同社の場合、専業に見どころ。11漁港と青果物の買参権が決め手。従業員の年収が同業他社より100万円多いといわれ、規模拡大より全店黒字、強い会社を目指している。2013年2月期(連結)は、売上高105億2300万円(7%増)、営業利益9億700万円(19%増)、経常利益10億5300万円(同)、純益4億7300万円(53%増)の見通し。中間配当8円の予定。震災をきっかけにコストダウン活動が浸透。現場も進んで取り組んでいる。7月30日30万株立会外分売したに続き、10月18~22日3万6000株実施。顧客1人につき300株限度(単位100株)だが15日471円(1株当たり連結純資産516円)と確り。2012、13年安定運だけに次の足場を固めるところ。2015年(設立20年)以降ビジネスチャンスがうかがえる。昨年12月東証2部上場を実現し、1部指定替え目前。株主数2200人(前期末1383人)、時価総額40億円(15日40億円)が基準。このため、3、4Q追い込みに期待をもてる。

 

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