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企業レポート

次の初動見もの 太陽化学 8月28日 (2012.08.27)

原油・穀物高など見越す
6項目の課題実現し巻き返し

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太陽化学(2902)は踊り場。巻き返しに備えている。取引先の震災特需一巡、原油・穀物高など見越したもので、今期一転減益の見通し。前期後半例年にない落ち込みを経験し、国内、海外挙げて市場変化、グローバル化、品質管理、人材育成など6項目の課題実現に意欲。今、来期の仕込みがモノをいいそうだ。その点23億円投入して昨年10月完成し今年4月稼働した地元塩浜の乳化剤新工場が次世代の目玉。食品のほか化粧品、トイレタリーなど非食品分野にも展開。能力年1700トン。1952年に国内初の食品用乳化剤を開発し売り出してから60年。還暦を迎え生まれ変わった。そもそも08年、四日市本社を郊外の南部工場に集約したのが今日の伏線。同構内のコロナ工場がHACCPをベースに安全、安心、生産性をリード。中国開封の乾燥野菜、同無錫の緑茶抽出物、同天津の鶏卵加工、インドの食物繊維「サンファイバー」も現地法人を通じてHACCP推進。グループ、外部委託加工先も本社レベルという。さらに、世界食品安全協会が認定した「SQF2000」の認定取得を目指す徹底振りだ。ちなみに、1Q連結4%減収、8%営業減益、21%経常減益、20%減益。震災に伴う前期の嵩上げを勘案すると健闘している。国内、欧米で緑茶抽出物、テアニン、ビタミン製剤などニュートリション(29%営業増益)堅調。一方、乳化剤、飲料用素材、安定剤などインターフェイスソリューション(15%営業減益)が今ひとつ噛み合っていない印象。しかし、期初に原油・穀物高を織り込み、2Q以降上振れも考えられる。
2013年3月期(連結)は、売上高342億円(2%増)、営業利益17億円(26%減)、経常利益18億円(25%減)、純益10億円の見通し。修正していない。配当を16円(中間8円)に戻す予定。設備投資15億円(前期14億円)の計画。06年(創業60年)を節目に陰から陽の10年。次世代を巡る踊り場に相当し、今年と来年仕込み場。むしろ、2年続きの調整運だけに打ってつけ。3代目の山崎社長(57)も同運で納得した。海外売上高(前期連結12%)が30、40%になるとグローバル化に弾み。150人を数える技術陣の面目躍如。今、来期にかかっている。27日611円で引けたが、新たな初動が見ものだ。

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