カラーザデイズ浸透
人材揃えば今後コンビニ並み
セリア(2782・JQ)は続伸。一段と締まってきた。このところ増収より増益が目立つためで、8月3日発表した1Q堅調。震災特需で急伸した前期の反動をこなした。伸び切っていない。直近3期ピーク更新。四半期レベルで区間新が続いている。リーマンショック、大震災、円高など猛烈な逆回転の反作用。必需品、日用品、化粧品、インテリアなど雑貨の好調によるもので、100円均一にかかわらず内容があり売れ筋とマッチング。リピーターが増えている。07年11月「カラーザデイズ」1号店オープン。前期末1067店舗のうち240を占めブランド浸透。おしゃれなインフラが受けている。売上高を比較すると、前期最大手ダイソーの27%に過ぎないが、世界一厳しい消費者にもまれ日本製が信頼の目印。真水20%で海外の「日本製」を含め60%という。04年9月POSを直営店に導入。06年9月発注支援システム導入、08年12月本格稼働。年々改良し精度が上がる一方、取扱アイテムを2万から1万8000に絞り、毎月500〜800ニーズの強いアイテムに入れ替え。富士通とNECを使いこなし、回転が利いている。ちなみに、7月の売上高104.0%に対し直営既存店100.6%。前年と中味が違うという。当初出店80(退店30)の計画を60(同20)に見直すのも精度を上げるため。直近3期記録的な伸びで舞い上がりそうだが慎重。直営店すべて「カラーザデイズ」にする計画という。デパート、スーパー、専門店のほかドラッグ、コンビニなど向こうに回し、100円ショップのブランドを確立し全店に広げるもの。最初持ち掛けたデザイナーにいなされたが、河合社長(64)の一途な信念と情熱がブランドに乗り移った。国内2位だがダイソーより人気がある。
2013年3月期(非連結)は、売上高990億円(6%増)、営業利益85億円(10%増)、経常利益同(9%増)、純益46億円(7%増)の見通し。配当は期末10円の予定。設備投資35億円(前期28億円)の予定。1Q4%増収、8%営業増益と堅調な足取り。5月1日の組織変更でシステム部、ビジネスデザイン室、パブリック・リレーションズ課を新設。持続的な成長を目指す上で事業再構築。急成長のひずみも事実で次に備えるところ。今、来期調整運だけにタイムリーだ。一方、社長は上昇運途上。出来上がっていない。ちなみに、今日の100円ショップ。1991年にダイソー(創業者矢野博文)の立ち上げた常設店舗が口火といわれ20年の歴史。コンビニが1974年に1号店を出したセブンイレブンから38年を数えるのと対照的。これから10年事業確立期とみられる。20日1184 円で引け高値圏に違いないが、今期も2(前期11月2日)、3Q発表が楽しみ。人材が揃えばコンビニ並みに伸びる。今、来期の仕込みにかかってきた。