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企業レポート

巻き返しに呼応 田中精密 8月8日 (2012.08.07)

中間、通期修正なし

ホンダ5年上昇運で御鉢回る

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田中精密工業(7218・JQ)は計画線。前期3Qから回復軌道入り。7月31日、1Qを発表している。ホンダの巻き返しに呼応するもので、期初世界販売4割増の430万台掲げた御大の計画から若干慎重になった印象。1Qの世界販売が99万9000台にとどまり進捗率23%。欧州が3万9000台(年間計画23万台)で勝手が悪い。8月以降国内でエコカー補助金の反動が予想されるほか、欧米債務危機も先送りの限界を迎えそうな情勢。このため、中間、通期修正なし。計画実現に全力を挙げる。同社の場合、来年1月インド稼働が次のステップ。日本、米国、タイを結び世界4極体制。インドで営々スズキの苦闘が伝えられるように、おいそれといかないのが現状。むしろ、慎重で丁寧な対応が望まれる。1Qの連結売上高109億6800万円(54%増)で進捗率24%だが、リーマンショック、大震災、原発事故、円高、さらにタイ洪水など跳ね返した上のこと。前回述べたように溜めの大きいのが魅力。インドまで兵站が伸びタフでないともたない。今年、来年安定運だけに焦らないことだ。それより、ホンダが今年後半から5年上昇運。来年一服するが、その後3年活況の年回り。同社にも御鉢が回ってくる。

2013年3月期(連結)は、売上高450億円(24%増)、営業利益23億6000万円(3.5倍)、経常利益21億2100万円(3.13倍)純益10億円(4.2倍)と計画通り。配当12円(中間6円)の予定。08年(創業60年)を境にオーナー色が後退し、ホンダらしさを取り戻すところ。後半米国で「アコード」フルモデルチェンジ、「シビック」のマイナーチェンジが焦点。国内でも新たに軽の新タイプを投入。慎重になったが、他社よりタイで失った分逆回転の反動が大きい。バランスを取り戻し、後半呼応できればリターンも大きい。

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