今、来期仕込み CKD 6月14日 (2012.06.13)
グローバル化進行中
一段と海外、成長市場シフト
CKD(6407)は堅調。直近2期バランスを取り戻した。今、来期一段と海外、成長市場シフト。端境期に入っている。「グローバルCKD」を目指すもので、来夏稼働を目指し中国工場移転、拡張計画が進行中。機器4倍増強、自動機械組み立てを盛り込み、タイ、韓国のほか国内生産拠点の整備も対象。リーマン後も震災、原発事故、円高、タイ洪水など吸収。守りから攻めに変わってきた。成長市場の半導体、スマートフォン、二次電池、医療・医薬業界向け提案活発。2012中期計画を修正し、今期の着地点を探り当てた。事実、7月1日商号をシーケーディから「CKD」に改め、グローバルなイメージ。今期自動機械150億円(営業利益22億円)、機器620億円(同71億円)を掲げ走り出した。前期2、3Q鍋底で4Q追い上げており、夏場落ち込みも考えられるが、半導体受注が回復しているだけに表情も明るい。海外売上高20%に対し同生産7%の現状から、海外販売を全量海外で生産する意向。その点、中国進出延べ30年以上の実績が手掛かり。同本土をはじめアセアン、インド、インドネシアなど投資需要旺盛で市場拡大。2013(70周年)〜23年(80周年)にかけてポスト・欧米債務危機。ブームも考えられる。このため、10年がかり「グローバルCKD」の拠点整備。来年以降2度目の事業確立期になりそうだ。それには今、来期の仕込みが不可欠。連結売上高が07年3月期をピークに直後3期で半減。それでも黒字を確保したように、体質強化もついて回る。厳しい情勢に違いないが、巡りめぐっていいポジションにつけた。
2013年3月期(連結)は、売上高770億円(6%増)、営業利益70億円(15%増)、経常利益同(13%増)、純益43億円(15%増)の見通し。配当は14円(中間7円)に戻す予定。設備投資35億円(前期30億円)の計画。国内が生産効率・コスト改善、海外は生産機種拡大に振り向ける。今年、来年調整運で早目に臨むところ。海外、成長市場の取り込みも仕込み次第。10、20年後本格化する見込み。昨年4月採用した生涯現役制度。既存分野はもちろん海外、成長市場に波及すると面白い。「グローバルCKD」は、中興の祖になった神田元社長、石田前社長(故人)にとっても使命だった。