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企業レポート

転換点を迎える 岡谷鋼機 4月8日 (2025.04.07)

顧客本位の積み重ね 
日鉄とトヨタにもまれボーナス期
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 岡谷鋼機(7485)は連結好調。4期連続最高益を計上し踊り場。転換点を迎える。中期経営計画(連結売上高1兆円、純利益200億円)を事実上2年早く実現し、日鉄(5401)のUSスチール買収と米新政権の相互関税に鉢合わせ。局面打開に追われている。グループ挙げて現地・現物・現人対応。個別精査によるもので、1月稼働した米国岡谷レキシントン支店グリーンズボロ事務所然り。4月から相互関税の影響も出始め国内外混乱に拍車。収拾に時間がかかりそうだ。日鉄とトヨタ(7203)が主得意先だけに国レベルの対応が求められ顧客本位の積み重ね。米国ファーストと一線を画している。前期、主力の鉄鋼(10.5%営業増益)、産業資材(16.4%同増益)、生活産業(10.6%同増益)に高揚感。事業の質的転換がうかがえ、今期情報・電機(2.7%同減益)につながると本格化。トータルで一体感が生まれる。海外22ヵ国グループの市場拡大が見どころだ。年明けベトナムにシステム開発会社を設立。アセアン地区の自動・省人化ビジネス拡大に着手した。成長市場としてインドの現地ビジネスを強化。従来日系自動車サプライチェーンのほか新たなビジネスも考えられる。一方、国内で昨年8月桑名金属工業(プロテリアルの配管機器事業譲り受け)設立。同10月日鉄電磁岡谷加工の工場建屋竣工も新たな材料。モノつくりに貢献する上で次のステップを欠かせない。自動車が100年に一度、相互関税も金融でニクソンショック(1971年)以来の経緯をたどり2025、26年正念場。丸1年続くという。勝者なしといわれる中でグレートリセット。春分図によると、日本が残ると出ている模様だ。
 2026年2月期(連結)は、売上高1兆1000億円(1.9%減)、営業利益340億円(9.0%減)、経常利益380億円(9.4%減)、純利益250億円(7.6%減)の見通し。予想されるコスト上昇を織り込んだ。配当150円(期末75円)の予定。24年9月1日を効力発生日に1対2の株式分割。反映しない場合の年間配当300円。実質15円増配になる。設備投資145億円(前期115億4600万円)、償却59億2800万円(同55億4500万円)の計画。算命学によると、25年ピークの反動。明るく元気に石橋を叩いて渡る。26~27年取り戻す。岡谷社長(51)は舵取り役として本領発揮。正しくものを見る旨述べた。転換点にふさわしい。4月開幕する大阪・関西万博に協賛。オランダパビリオンのシルバースポンサーになった。日鉄とトヨタにもまれ1995年の上場から30年。人口動態によるとボーナス期たけなわ。現在指折りの人材が層をなし、これから10年さらにピーク更新が見込まれる。

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