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企業レポート

転換点で健闘 セリア 11月19日 (2024.11.18)

唯一100均に活路
円安に鍛えられピンチがチャンス
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 セリア(2782)は確り。第2四半期累計23.7%営業増益。3期ぶり反転のきっかけをつかんだ。業界唯一100均に特化。「残存者利益」によるもので、コロナに伴う巣ごもり特需の剥落と円安のハンディを吸収し計画を上回る推移。転換点で健闘している。前回述べたように、2020年10月以来1ドル150円に備え対応急ピッチ。いち早く取引先が黒字転換した。今期「細部まで見直す」がテーマ。商品仕様による原価抑制をはじめ複数出店が見込める企業と関係強化。未出店地域の重点開拓、システムを活用した全体の効率化など連動。セルフレジ追加と商品発注システム改良、仕入先との物流改善等ピンチがチャンスになった。在庫回転率が好転し、既存店も昨年11月からプラスに推移している。総選挙で与党大敗、首相続投。米大統領選も「またトラ」となり依然ピンチ。さらに、改良・改善が進みそうだ。30年デフレにより市場が拡大しただけに、円安に鍛えられもう一皮むける。やがて円高に跳ね返る場面も考えられる。これまで40年。ダイソーが先行し大手4社を形成。100均に1兆円市場が生まれる一方、今回3社が高価格帯に移行し業界再編不可避。唯一同社が100均を通し転換点に違いない。ダイソーが国内トップで海外に舵を切り、同社は同2位で追いつき追い越す場面。総選挙で焦点になった年収の壁引き上げ(103万円→178万円)も追い風。2025~26年決定的な材料と考えられる。算命学で同社の運勢を調べると、現実重視のリアリスト。25年、地上に降りた天使。人間界をもっと学び成長してみんなの役に立ちなさい。常識にとらわれないアイデアの持ち主。ビジネスで頭角を現す。精神・体力的にタフ。一から自分の世界をつくり出す。河合社長(57)も打ってつけ。25年、明るく元気に石橋を叩いて渡る。好奇心旺盛で好きなこと面白いことを追いかける。好奇心のおもむくままエネルギッシュなパワーの持ち主。みんなから愛され世渡り上手という。
 2025年3月期(非連結)は、売上高2343億5000万円(5.0%増)、営業利益155億5000万円(2.8%増)、経常利益156億5000万円(2.2%増)、純利益103億円(4.8%増)に見直した。当初より0.7%増収に対し営業・経常3.0%増益。純利益3.5%増益に上方修正。設備投資72億円(前期69億5200万円)の計画。一段と締まってきた。中期経営計画(2024年4月~27年3月)によるもので、顧客層拡大を狙いとした商品開発、定番商品のブラッシュアップ、複数出店案件が見込める企業との関係強化、未出店地域の重点開拓、セルフレジ活用による待ち時間削減と業務効率化の両立、社内システムの継続的改善の6つが骨子。売上高営業利益率5%以上(第2四半期累計6.6%)。100均に特化することで残存者利益を確保。最終的に現行以上の収益拡大を目指す。唯一高価格帯を断ち、100均特価に打ち込んだところが活路。24~25年の仕込み次第で26年以降上振れ。大衆、庶民の星になる。

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