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企業レポート

26年から上昇運 マキタ 10月16日 (2024.10.15)

前期困難を乗り越え確り 
株価を意識した取り組みも事実
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 マキタ(6586)は復調。前期困難を乗り越え確り。連結続伸の見通し。2022年9月末過去最高になった在庫が直前期適正水準になり、前期の営業利益661億6900万円(134.3%増)。ピークの7割強に回復した。第1四半期213億4400万円(30.9%増)計上し営業利益率11.0%。第2四半期、下期推して知るべし。何が起きても動じない。逆に、ピンチがチャンス。市場が困難な時こそ真価を発揮。顧客支援に集中するすべを取り戻した。1959年の伊勢湾台風がターニングポイント。その後、被災時の復旧・復興を通じて初動対応を確立し、取引先や顧客との信頼関係を大切にしている。市場が困難に直面した時、解決に貢献するのが使命。従業員の行動指針「おいあくま」も関係者の間で定評。「おこるな・いばるな・あせるな・くさるな・まけるな」を符丁に創業者のエールがこだましている。一方、社外重役が需要変化に対応できる積極経営。全スタッフの生産性向上、海外出向経験者が多いなど評価。充電式OPE(園芸機器)に活路を見出し、脱炭素社会実現に舵を切った同社を後押し。直近、充電製品の収益比率が54%(10年前29%)に上がり弾みがついた。今までDIY向けに伸びたものの、今後プロ向け拡販を強化する構え。さらに、脱プラスチック、バッテリーリサイクルを含め幅広い環境対応に意欲。21年サステナビリティ(持続可能な)活動を立ち上げ3年、GHG(温室効果ガス)排出量見える化によりネットゼロに向けた対応も動き出した。国内をはじめ世界各地に密着した現在、効率が落ちるリスクを改善するシステム開発にも矛先を向けた。株価を意識した取り組みも事実で、資本効率と株主資本コストの改善が根底にある。充電製品の成長戦略が40Vmaxバッテリーを軸に付加価値の高いプロ向け製品を強化。国内外の拠点を足場に販売・サービスで世界トップに追いつき、追い越すのが次のテーマ。24~25年、目を離せないところにきた。これから10年を左右するもので、国内外選挙で明け暮れたものの解を得られないのが本音。ウクライナ・イスラエル戦争に米中対立、気候変動など国連も機能不全。しかし、同社は困難にめげず立ち上がった。米国のミルウォーキーが当面のライバルという。
 2025年3月期(連結)は、売上高7100億円(4.2%減)、営業利益750億円(13.3%増)、税引前利益740億円(15.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益510億円(16.7%増)と従来通り。配当は中間20円。総還元性向35%以上。設備投資290億円(前期178億円)、償却250億円(同247億円)、研究開発費155億円(同143億円)の計画。一連の地政学的要因や金融の混乱が予想されるものの心配ない。世界レベルで地産地消、現場対応も進みグループで吸収できる見通し。算命学によると、2025年に22~23年の揺り戻し。26年から30年にかけて上昇運。もともとパワフルに前進するファイターでポジティブと明るい。後藤社長(49)は会長と同様24~25年調整運。新たな仕込みに余念がない。30年から幸運期の始まりという。グループにとってもっけの幸いだ。※10月30日発表された決算及び業績予想にご注目ください。

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