時代の転換期に呼応
長期経営ビジョン見直しに一石
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CKD(6407)は底堅い。連結収益高水準。次のステップに入った。時代の転換期に呼応するもので、コロナ後に向けた段階的な移行と2021年見直した長期経営ビジョン、ESG(環境・社会・ガバナンス)が骨子。新しい事業と市場に挑戦、グローバル化を加速し海外拡大、サスティナブル(持続可能)な経営基盤の確立、人材重視の企業風土構築を盛り込んだ。次世代のリーダーほか、グローバル・デジタルな人材を育成しエンゲージメント(従業員満足度)に注力。サスティナブルにガバナンス、リスク管理、気候変動の対応も見られ具体的に踏み込んだ。2016年に発表した「10年VISION GO CKD!」を2度改訂し25年まで10年のロングラン。予想される変化や混乱を吸収し課題解決に集中する。国内外新工場を含め4年で600億円の設備投資。旺盛なAIや半導体の引き合いを受けたもので、直近小松工場が竣工し今秋稼働の見込み。5月インド、年末マレーシア(居抜き)、来年以降東北第2工場稼働の見通し。連結売上高推定国内6、海外4でバランスがとれている。1984年、半導体製造装置向け「ファインシステム機器」を開発。薬液、ガス、真空制御など半導体・液晶装置の供給・排気系の最先端制御を実現し40年。ルーツの自動化システム拡大と相俟って佳境を迎えた。1980年代、半導体で先行した日本企業が完成品にこだわりプラザ合意(1985年)で一蹴され、40年後核心に迫る機器や部品でシェアを取り戻す印象。スーパーサイクルに流された感もある。その点、社外取締役(3)の意見や助言が長期経営ビジョン見直しに一石。曰く、取締役会の実効性前進。協議に必要なデータなど対応にスピード感。公共性、透明性高水準など客観性を評価。様々な課題解決に資する商品のラインナップが豊富で競争力がある。一方、工場や拠点が米国、欧州、インド、ASEANなどグローバルになったものの、人材、企業風土が本物のグローバル企業に物足りない。海外から戻った若手リーダー中心に時代に合ったルールを本社から進めるなどオープンな助言。事業を拡大するため、異なる価値観の人と向き合う必要然りという。これから4年でもう一皮むける。
2025年3月期(連結)は、売上高1480億円(10.1%増)、営業利益175億円(33.4%増)、経常利益同(34.1%増)、純利益118億円(41.5%増)と従来通り。21円増配し71円配当(中間30円)の予定。設備投資94億円(前期221億円)、償却78億円(同68億円)の計画。算命学によると、奥岡社長(57)が東エレク(8035)と同運。好調のど真ん中で大活躍。ポジションが上がり2030年にかけて運気好調。梶本会長(67)はトヨタ(7203)と同運で焦らずマイペース。知恵と知識で光を放つという。第1四半期(連結)15.3%増収、52.0%営業増益で好調なスタート。自動機械、機器ともに底堅い。しかし、24年後半から波乱含み。さらに、改良・改善が見込まれる。