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企業レポート

ゆうに10年面白い ヨシタケ 6月25日 (2024.06.24)

基本に戻った新年度 
これまでにない絶好のポジション
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 ヨシタケ(6488)は横ばい。前期連結最高純益を計上し確り。新年度、基本に戻った。国内景気の回復が見込まれる一方、世界的な金融引き締め、地政学的リスクなどに備え足固め。何が起きても動じない。新規取得子会社など関係各社との理解、新規物件の受注向上、プラント市場へ一層の参入を目指すなど6項目の課題に着手。持続的な成長、ニッチな市場開拓、安定的且つ高配当を目指す同社の基本にマッチするものだ。前回述べたように、タイ子会社新拠点稼働(2013年)から10年余り。22年に本社を名古屋市昭和区に構え次の幕が上がった。研究開発を本社、実証テスト小牧、生産すべてタイ子会社に仕切り直し。11~12年タイ・アユタヤの洪水を奇貨に25億円投入したチョンブリの成功が主因。24年TSME熊本工場、27年千歳ラビダスを目玉に次世代半導体工場が視野に入り、中長期関連工場、プラント、ビル、機械装置など持続的な成長と新たな市場開拓も予想される。地元の名古屋中心部でリニア開業(34年以降)を巡り名駅に続く大規模再開発が伝えられるのも明るい材料。取引先のオータケ(7434)と並び100年に一度のプロジェクト。今年2月設立80年を迎えた同社にとって相当な案件になりそうだ。6月14日発表された鉱工業指数(4月)によると、製造工業生産能力指数97.9(前月比-0.3%)。同製造工業稼働指数99.7(同+0.3%)。確報と速報を比べ生産・出荷を下方修正。在庫・同率を上方修正するなどデフレとインフレの潮目。重量、数量、金額ともに一進一退だ。同社の前期セグメント間取引相殺前数値によると、国内72億3100万円(4.1%増)、アジア36億3400万円(54.8%増)。損益が国内7憶5800億円(4.9%増)、アジア1億1500万円(22.6%減)。生産効率化、工数低減、コスト削減を徹底したという。海外強化の一環としてシンガポールとベトナムに100%子会社、中国に合弁で販社を立ち上げ現地開拓に余念がない。チョンブリの敷地が東京ドームの3倍で建屋3分の1といわれ、ゆうに10年面白い。同社のバルブは少量でも不可欠。製品寿命も数ヵ月から数十年。メンテナンス、アフターサービスなしに続かない。
 2025年3月期(連結)は、売上高97億円(8.4%増)、営業利益8億7000万円(0.6%減)、経常利益13億5000万円(9.1%減)、純利益10億円(1.8%減)の見通し。配当期末27円を据え置く予定。設備投資3億円(前期4億5800万円)レベル。マクロ経済が混沌としており、ウクライナ・中東戦争に11月米大統領選次第で不測の事態も考えられる。基本に戻るのが解決の一歩だ。算命学によると、同社の社運が興味深い。24~25年絶好調でオーバーワークに注意。26~28年万事うまくいくという。いつでもどこでもまっすぐ前向き。24年疲れが残っても回復。新しい目標に向かって進めという。山田社長(54)と同運だけに相乗効果も考えられる。6月21日の予想配当利回り3.46%。PER9.92、PBR0.63倍に過ぎない。前期末の自己資本比率80.9%。絶好のポジションにつけた。※7月31日発表された決算にご注目ください。

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