異彩放ち存在感 一六堂 4月19日 (2012.04.18)
大震災吸収し最高益更新
居酒屋専業で一途なステップ
一六堂(3366)は続伸。連続ピーク更新の見通し。居酒屋業界で異彩を放っている。06年12月の飲酒厳罰適用から5年余り。ワタミやコロワイド、つぼ八など多角化が目立つ中で光る。専業で一途なためだ。05年4月セントレックス、昨年12月東・名証2部に上場。飲酒厳罰のほかリーマンショック、前期大震災を吸収し最高益。設立17年で元服した。昨年11月株式分割、単元株制度採用、定款の一部変更、さらに配当修正を踏まえ存在感。新橋SL広場前の一棟借り成功が決め手になった。新業態を含め一挙6店舗オープン。ビジネス街の一等地に出店しており、浜松町や品川、名古屋駅前も堅調。震災後客足が引き、店舗レベルで自立意識が高まったという。事実2Qから収支改善が顕著。需要期の4Q区間新を出してゴール。4月9日好決算発表を見越し、6日437円の高値をつけた、前期連結84店舗。出店15(退店2)によるもので今期出店5の見込み。営業キャッシュフロー12億円だが、いい物件でも厳選しているという。3営業所、11漁港、3卸売市場を結ぶ買参権が発展の原動力。客単価5000円の和食業態「八吉」(前期末34店舗)中心の展開。2月に円高デフレが一巡し円安株高の気配が漂っており、27日の日銀政策決定会合で追加緩和が決まれば追い風。客足が戻った時、前期のように自立心を持てるか課題という、1Q発表(7月9日)が気になるところだ。
2013年2月期(連結)は、売上高105億2300万円(7%増)、営業利益9億700万円(19%増)、経常利益10億5300万円(同)、純益4億7300万円(53%増)の見通し。配当は株式分割に伴い前期534円(記念3円)から12円(中間6円)の予定。前期末グループの有利子負債12億5300万円。総資産の18.1%(直前期27.9%)に改善しBS、PLがほぐれ始めた。今年、来年安定運。本格的なステップを前に2015(20周年)〜16年の上昇運に備えるところだ。