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企業レポート

アクセル全開 カネ美食品 10月31日 (2023.10.30)

24時間365日稼働 
中食のあらゆるステージに対応
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 カネ美食品(2669)は続伸。計画を上回る折り返し。アクセル全開だ。コロナ禍やウクライナ情勢に拘らず中食(惣菜)の市場拡大によるもので、増収をはじめ省人・効率化設備導入による生産性向上、品質・衛生管理の進捗が主因。3月末、PPIH(パン・パシフィック・インターナショナルHD)と業務提携し同グループ向け納品がリード。前年同四半期に比べ281%にのぼり様変わりだ。容器供給つきライス機を導入し3.8%効率改善。さらに、羽島工場がファミリーマート工場(31)総合評価と衛生管理(74)同両部門で総合1位をW受賞。このほか、リサイクル及びバイオマス原料等活用した容器を採用しCO₂削減(年間572トン)。食品ロスを出さない捨てない取り組み。女性活躍(8月末現在管理職6人)、育休取得促進(全体74.1%)などサスティナビリティ(持続可能性)にも傾注。5月から寺山社長(49)をはじめ新体制の世代交代に伴い事業再構築が本格的になった。2023年版惣菜白書によると、22年の市場規模10兆4652億円(前年比103.5%)。10年前と比較し116.1%の水準。コロナの影響で20年9兆8195億円(同4.8%減)に落ち込み反転した。テイクアウトや宅配、ネット通販など同質化。全国一津より地域や時間限定、生産者と連動するマーケティングが受けている。東京の1人世帯4割、2人同2割、2人以下6割といわれ、1980年代コンビニ勃興、食品スーパーが惣菜を手掛け始めて40年。市場も少子高齢化とロボット、DXスマート化を受けて事業再構築を迫られた。テイクアウトやデリバリーが飽和状態と伝えられる一方、異常気象や不意の事故など中食の機能が見直されているのも事実。おいしさや割安、機動性など内食や外食の泣きどころを補完するもので、10兆円大台回復を頭打ちと考えにくい。何より、国内約40年の経緯から出来上がっていないのが魅力。中長期なおさらだ。同社にとって名古屋市緑区徳重に本社を構え10年。ウクライナに続く「第5次中東戦争」でピンチをチャンスに変える絶好の場面。有事でも中食のインフラを見直し問題解決に取り組むと伸びる。いざという時、安心・安全・安定した栄養価の高いおいしい食事を機動的に提供できれば申し分ない。若手の力を借りてもっと地域に貢献できる。算命学によると、24年絶好調。オーバーワークに注意。23年固まった殻を破ったという。寺山社長は、出番に備え呼吸を整える。人生に「休息」の二文字なし。人の倍、3倍働くと太鼓判。中長期最高益(19億8100万円)更新が見込まれる。
 2024年2月期(非連結)は、売上高846億円(4.3%増)、営業利益27億5000万円(2.3%増)、経常利益28億円(2.0%増)、純利益18億円(4.6%増)と従来通り。2円増配し38円配当(期末19円)の予定。上方修正を期待できる。設備投資13億0500万円(前期6億7100万円)の計画。足もと堅調だ。8月末現在、3大都市圏中心に13工場稼働。Kanemi139店舗。リーズデリ53店舗、イーション40店舗、ケイステージ11店舗など284店舗。回転が利いている。通期288店舗の見込みだ。24時間365日、中食のあらゆるステージに対応できるのが大きな強みという。※4月10日発表予定の決算にご注目ください。

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