テイクオフ目前 キムラユニ 6月6日 (2023.06.05)
人材次第で飛躍期到来
グローバル・フルラインナップ視野
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キムラユニティー(9368)はテイクオフ。長い助走の末ビジネスチャンス。目前にとらえた。今期最終年度の「中期経営計画2023」と「新中期経営計画2026」に見合うもので、トヨタ(7203)のトップ交代と連動し中長期「グローバル・フルラインナップ」を視野。さらに一皮むけそうだ。トヨタが2008年の
リーマン危機を境に米国偏重・量産拡大路線を転換。品質向上・多品種少量生産に切り替え2022年度最高益を更新。トップ交代を通じて世界一でなく町いちばんを目指す後継者に若返ったのが最大の材料だ。次世代の「クルマ屋」が登場するまで13年。大規模なリコール、東日本大震災、コロナ・ウクライナ危機など長い助走。同社は未達になった「同2020」と計画を下回る見込みの「同2023」をハンディに前期から追い込み。1Q中国北部を懸案に健闘している。5月末明らかになった「入出庫作業時間管理システム」(特許番号7239652)が発露。創業140年余を数え年輪経営に基づくもので、主力の物流サービス事業(前期連結71.5%)を見える化。最小限の要員で出荷納期保証と両立するオペレーションが誕生した。国内外3ヵ所で稼働し外販も考えられる。物流サービス+ITにより既存事業の基盤強化。自動車・情報・人材サービスと連携して一線を越えた自立と全員参加による「One Team」経営が新旧中期計画の骨子。何より人材育成が不可欠という。名古屋錦3に本社ビルを構え30年。1995年上場し28年。人口動態でいうボーナス期に入った。これから10年ピーク更新を期待できる。熊本のTSMC次世代半導体新工場が2024年。日米肝入りのラピダスも2027年稼働見通しで尚更だ。後者のトップが東エレク(8035)出身の会長に決まり、トヨタやソニーG (6758)など主力8社が出資するだけにスケールが大きい。人材の育成に拍車がかかりそうだ。算命学によると、同社にとってひとつの時代が終わり新しい世界をつくる年。自ら流れをつくり出すという。その点、創業140周年の節目に成瀬社長(62)が就任。トヨタでサービスパーツ物流を歴任し満を持してトップ若返り。就任前から「同2020」を見越し直近2期最高益を更新。算命学で「最後のまとめ役」と出ている。多くの人に夢と希望をもたらすもので、パワーが内面に向かい複雑なことも理解できるという。
2024年3月期(連結)は、売上高600億円(1.5%増)、営業利益36億円(10.1%増)、経常利益42億円(5.9%増)、純利益28億円(13.3%増)の見通し。配当42円(中間21円)を据え置く予定。設備投資34億8000万円(前期31億5600万円)、償却21億1000万円(同20億5400万円)の計画。振り返ると、10年前の売上高387億円(営業利益13億円)が前期591億円(同32億円)を数え、2021年度から高い伸びで推移。10年先の初動とも受け取れる。米銀破綻をきっかけに新年度も荒れ模様だ。クールな対応がフラットな安定を醸し出した。地についた印象で第1四半期発表(昨年7月28日)が注目される。人材次第で飛躍期到来。グローバル・フルラインナップにつながる。※4月25日発表予定の決算にご注目ください。