前期あく抜け 名古屋電機 4月10日 (2012.04.09)
初動わかる1Q発表
さらに4月1日から新体制
名古屋電機工業(6797)はあく抜け。1、2Q持ち直すとみられる。前期2月10日下方修正、3月29日の組織変更・人事異動によるもので、さらに4月1日から情報・検査装置を一体化した新体制。巻き返しに入った。毎期4Qに集中する情報装置を従来ほど当てにできなくなったのが大きい。過当競争、設計変更、進行基準など採算が大幅に悪化しているためだ。1966年、遠隔操作による国内初の道路電光情報盤から46年。官公庁向け道路交通ビジネスの転機を物語るもので、一連のコストダウン、企業文化見直し、人材開発など大掛かり。干場社長(63)がパナソニック出身だけになおさら。今後国内で復興需要が見込まれるほか、子会社による中国委託生産、インド・バンガロールのODA案件、スリランカの車載標識装置など新たな手がかり。5月16~17日の北京展示会も反転のきっかけになりそうだ。将来ハノイとホーチミンを結ぶベトナム高速道路整備計画につながると面白い。ハイデラバードで国交省のITS提示に日立や三菱と並び同社も顔を出したのが語り草。早々スリランカからリピートがきている。
2012年3月期(連結)は、売上高135億円(0・7%減)、営業損失10億8000万円、経常同10億9000万円、純損16億5000万円と公表通り。期末にかけて若干改善した模様。配当5円が微妙な情勢になった。決算発表は5月11日の予定。正々堂々を経営理念に日に新たを盛り込んだ行動指針。今、来期調整運だが、コストダウン、文化見直し、人材開発如何。これまでにない新卒が入社し活気もうかがえる。9日309円の気配で決算発表待ちだが、あく抜けしただけに明るい。7月の1Q発表で初動がわかるはずだ。