後半持ち直す マルサンアイ 2月14日 (2023.02.13)
正念場を乗り切る構え
豆乳に続き第3第4のミルク登場
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マルサンアイ(2551)は正念場。前半儘ならず後半持ち直す見込み。夜明け前とみられる。前期大型投資が一巡し、今期原料大豆や物流・エネルギー、円安などコスト対応待ったなし。価格改定を含め抜本的な収益立て直しに入った。2021年12月に堺社長(65)はじめ新体制が発足し2期目。未曾有の過渡期を受け入れ乗り切る構えだ。2017年立ち上げたマルサンアイ鳥取(連結子会社)が初動。国内マイナス金利のさなか、関連含め77億円にのぼる豆乳の大型投資。1952年みそをルーツに80年豆乳参入。さらに、第3のミルクを通じて100年企業が視野に入った。現在、みそ全国4位、豆乳同2位というポジション。01年6月上場をきっかけに指折りの人材を集め、今後10~20年人口動態でいうボーナス期。中長期最高益を更新する見通し。前回キッコーマン(2801)を追う存在と述べた。来年も正念場が続き、直近5年の初動がものをいうわけだ。30年デフレにもまれた大型投資がインフレに差し掛かりこの上ない。POSデータの限界を超えたマーケティング、「真面目に丁寧なものづくり」(堺社長)が受けている。直近、「若鯱家監修カレーもつ」と「滋賀県産大豆」で作った無調整豆乳(チャネル限定)3月1日発売が飛び込んできた。従業員(前期末連結453人)の4分の1女性といわれ重宝している。第3のミルクが新たな手掛かり。従来の動物性ミルク(牛乳)が豆乳をはじめアーモンドなど各種植物性に鞍替え。オーツ麦を切り札に第4のミルクまで出揃った。牛乳に比べコレステロールゼロ、低カロリー、低脂肪、低糖質など健康効果。時流に乗っている。前期連結豆乳の売り上げが210億円を数え今後植物性ミルク続々登場。オーツ麦にβグルカンが豊富で悪玉コレステロールを下げる働きがあり相当なアタリ。13年前欧州でブームになったオーツミルクを後追いして失敗しただけに改良を重ね巻き返し。おいしく飲みやすくした。豆乳で脱臭、無菌化、乳酸発酵技術を磨き売り出し中。数年後、国内でもブームになりそうだ。旧聞だが、昨年12月「ひとつ上の豆乳」シリーズが第52回食品産業技術功労賞を受賞。リニューアルに新品種の国産プレミアム大豆を使用。バイオマスプラスチック25%配合したストローを採用。原材料、品質管理、製法、デザインなどこだわり抜いた商品づくりが評価された。
2023年9月期(連結)は、売上高311億8600万円(1.6%増)、営業利益3億6400万円(54.0%増)、経常利益2億3000万円(10.5%減)。純利益1億3400万円(5.7%減)と従来通り。配当30円(期末)を据え置く予定。設備投資5億1700万円(前期21億2500万円)、償却13億6300万円(同14億0400万円)の計画。今春賃上げにより日本のインフレ率5%台が見込まれやり繰り算段。目標達成に全力を挙げる。算命学によると、会社は羽脱運にあたり2年目。あるがまま受け入れ無我の境地。我で固まった殻を破るとさなぎから蝶になるという。堺社長はエネルギー全開。今年も好調でムードや雰囲気に流されず道を切りひらく。24~25年解脱運と出ている。前回述べたように、22、23年の仕込みが将来を左右しそうだ。※5月1日発表された決算にご注目ください。