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企業レポート

最高益更新し一服 文溪堂 12月20日 (2022.12.19)

若手伸びうだつ上がる 
24、25年巻き返しが見込まれる 
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 文溪堂(9471)は正念場。前期連結最高益を更新し一服。10年先の初動とみられる。ゆとり教育を見直した小学校2020年度と中学校21年度から新学習指導要領実施によるもの。23年度から3年繰り上がったGIGAスクール構想(教育ICT・1人1台端末)実施と相俟って事実上消化難。教育現場がコロナ禍、臨時休校に見舞われ小中学校自らグループ感染防止に追われているのが現状。このため、蓄積したデータをベースに紙と共存するハイブリッド型教材の推進に活路。QRコードによる企画が受けている。ホロスコープ(天体配置図)によると、ペリー来航(1853)から10年後のレベル。維新のほか日清・日露戦争を通じて中国とロシアを破った日本の興隆期に相当し、当時国内ではオランダ語から英語、中国・ロシア語など翻訳で持ち切り。中国も日清戦争に敗れた理由を調べるのに大量の留学生を日本に送り込み後日調べた。その後の敗戦(1945)、バブル崩壊30年を見れば、例外なく正念場に匹敵するもので初等教育に戻すのが筋。中国の場合、天安門事件(1989)より文化大革命(1965から10年)で失ったロスが現在低迷の主因といわれ、日本も文科省や教師、子供たちが貴重な時間を何年か棒に振ると後日ツケが回って来る。ゆとり教育の弊害で森鴎外や夏目漱石の作品が義務教育から姿を消し心外だ。寺小屋をルーツに1900年創業。20年に120周年を迎えた同社にとって正念場に違いない。00年119万人だった出生数が20年約84万人に減少。政府見通しから10年早く80万人割れが伝えられる事態になった。教育再生(ゆとり教育)がこのありさまで同社も必死。むしろ、コロナ禍を契機に全国レベルで学校教育に伴うICT端末が急ピッチで浸透。デジタル機器の適切な活用を模索する1年になったという。例えば、スマート連絡帳。学校と家族を結ぶ手段として普及に取り組み、これから岐阜県内市町村で活用が見込まれる。教育現場の働き方改革に資する取り組み然り。教職員の業務負担を支援するもので、商品やサービスのほか質の高い環境づくりに傾注した。しかし、現場やサービスより教育の質が問題。同社が120年以上存在する理由こそ初等教育にほかならない。23年立て直してこそ24、25年巻き返しが見込まれる。
 2023年3月期(連結)は、売上高132億5800万円(0.4%増)、営業利益8億2800万円(28.2%減)、経常利益8億8200万円(27.4%減)、純利益5億3700万円(30.6%減)と従来通り。配当40.60円(期末20.30円)の予定。前期10年先の初動と考えられ、23~25年にかかってきた。脱ゆとり教育を巡るもので23年「うだつ」を上げる年。何より、水谷社長(65)よし。夢が現実となり、頑張るほど追い風が吹くといわれる。1988年の上場から34年。ベストメンバーが揃った。目上が少なくなるかわりに若手が伸び、彼らに支えられ「うだつ」が上がるという。※5月12日発表予定の決算にご注目ください。

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