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企業レポート

前期から尻上がり カネ美食品 11月1日 (2022.10.31)

さなぎから蝶になる 
eashion出店拡大に新業態も
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 カネ美食品(2669)は尻上がり。予想を上回る折り返し。後半も確りだ。10月11日の上方修正によるもので、テナント事業に加え外販事業の採算改善が主因。3大都市圏を足場に反転の足場を固めた。ユニー創業100年(2011)を境に雌伏10年、PPIH(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス)の公開買い付けを受け入れ新体制本格稼働。前期、テナント事業の機会・廃棄ロス抑制と外販事業の工場再編に伴う生産向上により大幅増益。今期続伸の見通し。10年かけて旧ユニーグループ当時の成功体験を一掃し再構築。前期初動とみられ22、23年踊り場と述べた。巣ごもり需要一巡から潮目が変わると考えられ、アベノミクス巻き戻しも時間の問題。インフレ、円高に振れる公算もある。前期総合惣菜店13・寿司専門店3・新潟工場を閉鎖し適正規模に集約した。最近チルドが引っ張り凧という。22年3月から組織を一部変更。成長分野の洋風惣菜店舗「eashion(イーション)=前期末33」出店拡大を決めた。従来のテナント事業本部から「eashion推進本部」として独立。初の出店から20年。22年8月東京錦糸町に「eashionBOWL」1号店オープン。同9月東京駅丸の内地下中央改札外で催事出店。さらに、同11月18~20日の3日間「モリコロパーク」(愛・地球博記念公園)キッチンカーでお目見え。eashionで人気の米飯に特化しBOWL(どんぶり)を用意している。従来のテナント、外販事業本部にeashion推進本部を加え3本部統括が骨子。既存のeashion拡大に新業態も投入する予定で、従来の駅立地に狭小、機動的な店舗運営。催事にもトライするという。22年版惣菜白書によると、21年の市場規模10兆1149億円(20年9兆8195億円)。コロナ前19年10兆3200億円をピークに98%の水準。それでも02年6兆8560億円から40%以上拡大し、少子高齢化や単身世帯増に共働き増の影響も大きい。最近外食並みの高付加価値品目がプチ贅沢品として市場に定着し、内食、中食、外食のボーダーレスが進んでいる。
 2023年2月期(非連結)は、売上高808億円(4.0%増)、営業利益24億1000万円(24.1%増)、経常利益24億6000万円(18.8%増)、純利益15億3000万円(15.9%増)に見直した。前期に比べ11円増配し28円配当(期末14円)の予定。設備投資7億6600万円(前期8億2300万円)の計画。10年前の連結売上高820億3600万円、同営業利益21億0600万円から見て正念場。来年の運勢をみても、あるがまま受け入れ固まった殻を破れと出ている。22年から2年天与の底練り。さなぎから蝶になる羽脱運という。園部社長(55)はエネルギー全開。前年に続き好調。現実をかきわけて進むイノベーターで解脱運とある。要するに、コロナやウクライナ情勢に拘らず前に進め。中長期スタートに相当する。eashionを50、100店に引き上げると売上高1000億円が視野に入る。揚げ物、サラダ、弁当など様々なカテゴリーが揃ってeashion。eashionBOWLはセントラルキッチンや真空調理など駆使し作業軽減。店舗で最終調理し独自性と個性でクイックに提供する体制構築を目指す。愚直に美味しさをかたちにするという。※4月10日発表された決算にご注目ください。

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