23年夢が現実に 岡谷鋼機 10月4日 (2022.10.03)
10年待たずテンバガー ミクロマクロ3現主義で乗り切る
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岡谷鋼機(7485)は事実上続伸。連結ピーク更新の折り返し。正念場を迎えた。後半、米中バブル崩壊やウクライナ危機に伴う世界景気後退が見込まれ消耗戦に拍車。年度末を見越したアベノミクス巻き戻しも予想され通期計画通り。前回述べたGIC2025 (グループ新5ヵ年中期経営計画)をベースにミクロマクロ現地、現物、現人の3現主義で乗り切る見通し。昨年3月、31年ぶりトップ交代。創業353年を数え近江商人の「三方よし」そのもの。モノつくりを通じて売り手、買い手の最適調達パートナーを目指し社会に貢献する旨変わりない。3月に「新事業推進部」を立ち上げたほか、4月ウクライナ情勢に関する支援。10月米国子会社がデトロイトに事務所開設。さらに、脱炭素社会に向けた具体的な取り組みを開始する予定だ。前社長(現相談役)が1990年から「失われた30年」を吸収し代替わり。直近10年で連結売上高6800億円が9600億円(41%増)、同営業利益も95億円が227億円(2.39倍)に伸びた。ホロスコープで前期が10年後の初動といわれビジネスチャンスとみられる。米国の製造業がグローバル化20年で65万社国内から撤退。コロナ禍、ウクライナ危機もあり軍需産業が残った程度という。中国も不動産バブル崩壊で製造業リストラ。中長期日本の復活が見込まれる。同社の場合、3~8月期収益認識基準適用前に換算すると22%連結増収。営業利益157億8100万円(48.3%増)、経常利益166億5500万円(28.9%増)、純利益112億8500万円(28.0%増)と確り。後半も差し引き計画通りで心配ない。米中対立にロシア侵攻長期化を新冷戦とみれば漁夫の利も考えられる。1995年の上場から27年。岡谷社長(49)中心にグループの若手が育っているのも事実で、これから10年人口動態によるボーナス期。中期経営計画に盛った連結売上高1兆円、純利益200億円程度で収まらない。主力中心に製造業が復活しインバウンド再燃、DX投入など数年後収益拡大に弾み。22、23年の仕込みが鍵を握っている。
2023年2月期(連結)は、売上高8500億円、営業利益220億円(3.2%減)、経常利益260億円(7.2%減)、純利益180億円(6.8%減)と従来通り。5円増配し240円配当(期末120円)の予定。設備投資90億円(前期71億9000万円)に見直した。3月にメカトロ本部の下部組織として立ち上げた新事業推進部。工場内物流の省人・自動化を軸足にデジタル技術を活用したビジネス創出に取り組んでいる。10月のデトロイト事務所開設にも意欲。自動車の本場で新たに世界の情報を入手。米国進出が1964年で興味深い試みだ。連結子会社73、持分法適用15社。ものつくりに特化した商社で名古屋の名門。3~8月期海外取引が36.9%(前期34.1%)を占め尻上がりだ。社運を調べると、23年夢が現実になり最高。同年社長も人生の夢が叶うと出ており、多くの人に夢と希望をもたらすという。正念場を迎え、ミクロマクロ3現主義がよりどころ。10年待たずテンバガーも考えられる。10月12日、ロボットシステム事業買収を発表した。