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企業レポート

中長期大化け 大同メタル 3月23日 (2022.03.22)

シェア上昇が手掛かり 
後半3年に向け新たなステップ
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 大同メタル工業(7245)は連結回復。今年2月に通期連結業績予想の上方修正を行った。新年度期待をもてる。自動車のほか船舶、低速エンジン・産業中速エンジンに用いられる軸受など推定シェア上昇が手掛かり。中期経営計画前半3年総括し、後半3年に向けて新たなステップ。中長期大化けも考えられる。前回述べたように、21~22年度回復基調とみられる。バブル崩壊30年。GDPをはじめ賃金・物価横ばいといわれる中で連結売上高が511億円(10年3月期)から1077億円(19年3月期)に倍増。多種多様な産業分野の回転を支えるすべり軸受の市場で頭角を現した。「トライボロジー」(摩擦・摩耗・潤滑)技術に優れ、世界シェア№1を誇る豊富な実績がお客さまからのさらなる信頼となり、より一層の取引拡大へとつながっている。同社のすべり軸受グローバルマーケットシェアによると、主力の自動車エンジン用半割23年目標40.0%(20年33.5%)、ターボチャージャー用同30.0%(同19.6%)、舶用低速ディーゼルエンジン用同65.0%(同58.0%)ともに世界一。さらに、舶・産業用中高速ディーゼルエンジン用同20.0%(同15.0%)、ポリマー軸受同13.1%(同12.9%)、回転機械用軸受(発電機タービン用)同6.0%(同4.9%)を加味し後半3年プラスα。電動化自動車用アルミダイカスト製品、風力発電用特殊軸受、新領域研究が第2の柱。行き過ぎたコロナ禍の反動が跳ね返る公算もある。
 2022年3月期(連結)は売上高1000億円(18.0%増)、営業利益49億円(272.6%増)、経常利益48億5000万円(454.9%増)、純利益22億円に見直した。5円増配し25円配当(期末15円)の予定。設備投資67億円(前期81億円)、償却94億円(同87億円)の計画。反転の足場を固めた。新年度が問題。21~22年回復基調となりいいポジションにつけた。前回述べたように、全てにおいて完璧を求める会社。すべり軸受世界一を目指す点に異論なし。連結売上高1200~1400億円まで視野に入った。21~22年度踊り場。モノにすると大きい。やがて最高益更新が予想される。

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