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企業レポート

コロナ禍最高益 名古屋電機 3月8日 (2022.03.07)

中長期始まったばかり
ウクライナ危機にも動じない
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 名古屋電機工業(6797)は確り。前期ピークを更新し高水準。10年先の初動と述べた。中長期、情報装置が老朽化したインフラの大規模改修で底堅い上、検査装置も電子部品中心に回復が見込まれるためだ。コロナ禍最高益を計上し、ウクライナ危機にも動じないポジション。国土交通省やNEXCOを通じて取引先に恵まれたという。受注残高を見ると、4~6月期142億5000万円に対し7~9月期189億3800万円、10~12月期203億9400万円と尻上がり。年度末慎重にしても、中長期始まったばかり。名神開通(1963)、東名同(1968)から半世紀以上。東京湾アクアライン同(1997年)さえ四半世紀を経過。全国レベルで公共事業が増加している。着工準備段階の案件が多く、LED式道路情報板等納入が遅れ気味だ。半導体をはじめ供給面の制約に原材料高騰の影響もあるが、仕様変更に伴う契約金増、在宅勤務、オンライン会議など販管費の改善もあり収益確保。バブル崩壊とリーマン危機をしのぎ30年続いたデフレを乗り切った。国やNEXCO各社の意向を反映し、新技術・新サービス導入やDX(デジタル化)推進、脱炭素社会など安全性向上と機能強化の取り組みにシフト。トラック不足や物流需要増、自動運転等に備えるもので、AIによる渋滞予測、ドローン、ロボット、車両搭載カメラ支援など10年先を視野。事業継続と人材育成が使命になった。2017年トップ交代に続き18年インフォメックス松本と連結開始が伏線。服部社長(45)中心に上場(2000年)後入社した若手が10、20年先の伸びしろ。連結売上高300億円も夢でない。日本信号(6741)にアンリツ(6754)、第一実業(8059)との連携、インドの産学連携プロジェクトも中長期の手掛かり。新体制10年目(2027年)から本格化。20年目大化けも考えられる。創業者が名古屋で電気機器の修理販売を始めた1946年が創業のルーツ。100年目(2046年)が最大のフシ目。最高のポジションにつけた。
 2022年3月期(連結)は、売上高221億3000万円(2.5%増)、営業利益35億円(21.6%減)、経常利益35億3000万円(21.4%減)、純利益25億6000万円(20.3%減)と従来通り。配当60円(期末)を据え置く予定。設備投資3億7700万円(前期2億5900万円)の計画。例年2~3月盛り上がり、4~5月一服するバイオリズム。22~23年エネルギー全開と出ている。常に正確、不具合のないこと。これこそ信頼の技術という。コロナ禍ピーク更新で証明し何よりだ。ウクライナ危機にも通用する。服部社長も上昇運。22年に人生最大の高みを目指すという。今後、会社の年譜にある「日本初」が幾つか出てきそうだ。創業者曰く「為せば成る」。1971年、本邦初のパーキングメーターで一世を風靡した。

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