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企業レポート

バリューアップ アスカ 1月25日 (2022.01.24)

連結ピーク更新視野
今夏自動車部品増強が手掛かり
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 アスカ(7227)は復調。自動車部品増強が手掛かり。連結ピーク更新が視野に入った。昨年9月から半導体不足やコロナの影響で落ち込んだトヨタ(7203)と三菱自(7211)の受注回復が背景。部品により半年ないし1年分といわれ消化に全力。半導体不足解消、コロナ明け拍車がかかる見通しだ。2018年本社工場に導入したウルトラハイテン材を加工できる3500tTRFが今夏幸田工場でも稼働の運び。来年にかけ1600tTRF2基にAAI(インドネシア現地法人)3000tTRF揃ってフル操業も考えられる。新年度の設備投資20億円(前期11億4100万円)、償却22億円(同19億7800万円)の計画。償却負担をこなし最高益が見込まれる。15年トップ若返りから7年、愛知県刈谷市の本社工場に自動車部品を集約し、近隣幸田工場(自動車部品)、豊田工場(ロボットシステム)、高浜工場(塗装を含む制御システム)など国内インフラ再構築のたまもの。コロナ禍で目鼻をつけた。12年インドネシア進出から10年。昨年暮れ沖縄に拠点を取得し中長期の足掛かり。新技術や新商品、新事業の開発が語り草になっている。1953年プレス加工を振り出しに翌年自動車部品、1967年制御システム、1986年ロボットシステムなど的中。マンパワーを最大限ひき出した。中でも自社で設計・製作し同社内に設置された自動車部品のロボット溶接ラインが世界トップレベル。技術力が必要な大型自動車ボディー部品然り。ハイテン(高張力鋼板)加工に定評がある。前期を振り返ると、自動車部品(165.8%営業増益)にひきかえロボットシステム(87.7%同減益)の低迷が明暗を分けた。後者の場合、自動化システムの設備投資が見送られ単価低迷も響いた。ひところ稼ぎ頭でデジタル化をリード。ファナック(6954)と似たような経緯にあり半導体不足解消、コロナ収束待ちだ。
 2022年11月期(連結)は、売上高330億円(20.4%増)、営業利益14億円(52.5%増)、経常利益16億円(34.5%増)、純利益11億円(5.0%増)の見通し。配当38円(中間16円)の予定。厳しい想定に拘らず士気が高い。売上高予想によると、自動車部品249億円(25.6%増)、制御システム29億円(4.1%減)、ロボットシステム40億円(7.6%増)、モータースポーツ11億円(4.3%増)など全体で高い伸び。3期ぶりピークと肩を並べる構えだ。18、19年最高益を更新した反動を吸収し攻勢。20年に新車販売台数が半減したインドネシアも巻き返し。足もと堅調で上方修正を期待できる。社運によると、22~23年天が与える作戦タイム。これまでを振り返り次の10年に備える大切な2年。片山社長(54))も同運で興味深い。「バリューアップ」(価値向上)が全社スローガン。ホロスコープ(天体配置図)によると、前期が10年先の初動に相当し今、来期正念場。何が起きようと乗り切るところだ。延べ国内70億円、インドネシア40億円の設備投資が原動力。自動車部品主要顧客の豊田鉄工や三菱自も低迷脱出。生まれ変わるところにきた。※6月28日修正発表しています。

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