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企業レポート

トップ交代新体制 マルサンアイ 11月30日 (2021.11.29)

あらゆる可能性探る 
2022、23年天与のチャンス
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 マルサンアイ(2551)はトップ交代。12月16日から新体制。10年先の初動とみられる。第3次事業構想によるもので、連結子会社マルサンアイ鳥取77億円をはじめ一連の大型投資一巡。毎期14~15億円償却負担をこなす上で今、来期あらゆる可能性を探る2年。創業70周年の経緯を踏まえ、事業100年の計を明らかにするチャンスだ。11月1日伝えられた堺新社長(63)中心にベストメンバーが発足し、渡辺新会長(65)のバックアップ強力。上場20年を数え人口動態でいうボーナス期に突入した。10年や20年びくともしない。従業員(単体)の4分の1女性といわれ管理職に抜擢。中長期一皮、二皮むけそうだ。直近エネルギーや原材料、物流費の値上がりが目立ち10月欧米で31年振りCPI(消費物価指数)6%前後上昇。国内同0.1%で企業のCPI8%に上昇。7.9%吸収している。2022、23年インフレ移行期。懸案だったインフラ整備が一段落した矢先、収益の立て直しが喫緊の課題という。前期連結13期連続増収で折り返し、後半原価や人件費・修繕費、販管費など予想以上。12月16日を待たず新たな対応を迫られた。商品開発費と広告宣伝費の増加も見逃せない。70周年のロゴマークがほとばしって見える。豆乳生産量が2009年以降12年連続ピーク更新。20年度43万klとなり10年で倍増。ヨーグルトやチーズタイプも出回り、飲用から食用に拡大している。21年1~3月期99.1%、4~6月期95.7%、7~9月期97.9%と一服。踊り場に差しかかった。天与のビジネスチャンス。26日から「オミクロン株」が世界に流れる中でなおさら。納得のいく対応が望まれる。社運によると、自分との戦い。人に頼らず原因を探る。神仏に恥ずかしくない行動を取るの三つ。天の与える2年を有意義に過ごせという。図星だ。
 2022年9月期(連結)は、売上高309億9600万円(3.0%増)、営業利益3億3200万円(12.4%減)、経常利益3億0700万円(24.3%減)、純利益1億7600万円(0.3%減)と慎重な見通し。配当も期末30円を据え置く予定。設備投資9億0300万円(前期19億2600万円)、償却14億4500万円(同14億4200万円)の計画。これから2年正念場とみられる。豆乳シェア22.8%(2位)、みそ同5.2%(4位)といわれ中長期妙味大。大豆由来の食品を提案することがカーボンニュートラルや食糧問題解決につながる。100年企業を目指すため、国内のほかASEANを視野にみそ、豆乳のほか第3の事業を展開。鮮度、チルド、アーモンドにバルク(豆乳原料)などラインナップ。DX(デジタルトランスフォーメーション)を通じて生産性向上に取り組む構えだ。09年に発売した「ひとつ上の豆乳」シリーズをフルリニューアル。原材料からパッケージまで一新した。国産の新品種「すみさやか」と「きぬさやか」を最良比率で配合した「るりさやか」を使用。イメージも更新した。植物性のアーモンドミルク、オーツミルクでも進境がうかがえる。※5月2日発表予定の決算にご注目ください。

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