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企業レポート

脱皮した印象 太陽化学   3月22日 (2012.03.21)

震災後健闘し上方修正

決算発表にかけて水準訂正

 

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太陽化学(2902)は堅調。震災後、混乱の1年を通じて予想以上。健闘している。計画停電を見越した1、2Q需要増、原価・販管費の改善によるもので、昨年10月24日と11月7日上方修正。3Q時点で修正予想に対し連結売上高76%、同営業利益91%の進捗率が手掛かり。売上高こそ伸び悩んでいるが、前期4Q震災の影響で落ち込んだ分、さらに上方修正も考えられる。昨年10月完成した塩浜新乳化剤工場(能力年1700トン)が次世代の足掛かり。同じ四日市にある三菱化学の乳化剤シュガ―エステル2割増強(2000トン)に1年先行するもの。ケーキやチョコ、缶コーヒーなど国内で安定した需要があり、今後海外の新興国で高い伸びが見込まれる。1952年以来60年ぶりの投資。インターフェイスソリューション事業が稼ぎ頭だけに脱皮した印象。3月19日発表した代表取締役の担当・組織変更、執行役員の異動(4月1日付)も目新しい材料。開発センター、TMPSプロジェクト、タイヨーラボプロジェクト新設が初々しい。07年東京支店を東京本社に改称し、08年四日市本社を南部工場所在地に移転してから一変。今年と来年調整運だが、2016年(創業70年)にかけて上昇運。発展のルーツ鶏卵加工でアグリフード(3Q連結累計構成51%)が復活すると面白い。研究開発は折り紙つきでニュートリション事業を刺激しそうだ。

2012年3月期(連結)は、売上高333億9000万円(1%減)、営業利益20億5000万円(同)、経常利益20億3000万円(3%増)、純益11億4000万円(16%増)の見通し。配当は16円(期末8円)に戻す予定。3Q締まり4Q期待をもてる。21日642円(1株当たり連結純資産1351円)で引けたが、決算発表(5月7日の予定)にかけて水準訂正が見込まれる。植物由来の抗菌剤に化粧品業界で手を挙げるところも出てきそうだ。

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