自動車部品がリード
守りをしのぐ攻めの経営前向き
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アスカ(7227)は連結ボトム圏。12年前、リーマン危機に匹敵する場面。健闘している。コロナ禍、昨年3~5月期をボトムに主力の自動車部品事業がリード。逐一採算の改善によるものだ。事実、1月14日の上方修正にも明らか。トヨタや三菱系とも予想以上に生産台数増加。制御システム(旧配電盤)にモータースポーツ事業など稼働率上昇と固定費削減が主因。リーマン直後赤字のトラウマが免疫とみられる。2015年に経営陣が代替わりして6年。インドネシア30億円、国内再構築60億円の次世代インフラを立ち上げ、18・19年11月期最高益を更新した矢先の反動。5事業すべて減収にかかわらずモータースポーツを除き営業黒字を計上。混乱を受け入れ前向きな対応で持ち堪えている。新体制を旧経営陣がバックアップ。1997年上場以来若手の成長が目立ち稼ぎ頭。10、20年後のインフラに馴染んでいるためだ。以前述べたように、インドネシアの人口ボーナス2025年、インド40年、フィリピン55年と続き中長期ビジネスチャンス。自動車産業の構造変化に5事業呼応。AIやIoT、DX(デジタルトランスフォーメーション)挙げて不可欠になった。直近、自社監修による非接触検温計を発表している。同社の場合、設立当時の経緯から新しいことに挑戦するDNAが受け継がれ、守りをしのぐ攻めの経営で知られる。1953年名古屋を足場に愛知県が地盤。自動車部品と制御装置・ロボットシステムを主力に多角化。米国、中国、インドネシアに設計・製造拠点を持ち岡山でサーキット場を経営。静岡県御殿場市の倉庫や三重県伊勢市の金型など材料豊富。このほか業界指折りの3500tトランスファープレス導入、ミライラボでスペシャリスト育成中。前期連結15億6100万円減価償却をこなし16円配当(期末12円)に踏み切った。足もと比較的確り。懸念材料が山積する中でポジティブな印象。次世代の対応に追われている。
2021年11月期(連結)は、売上高278億円(11.6%増)、営業利益7億8000万円(20.9%増)、経常利益8億2000万円(33.1%増)、純利益5億8000万円(26.7%増)の見通し。配当20円(中間8円)の予定。設備投資8億円(前期25億5800万円)の計画。米大統領選後風向きが変わり、東京五輪・パラリンピックも開催の意向。コロナ禍で予断を許さないものの後半明るいといわれる。売上高構成によると、自動車部品196億円(15.1%増)、制御システム28億円(5.9%減)、ロボットシステム43億円(0.7%増)、モータースポーツ12億円(57.8%増)、賃貸及び太陽光5億円(1.8%減)と慎重。2年後米中間選まで正念場とみられ、ホロスコープ(天体配置図)によると、立春から春分にかけて10年後の初動。1Q早々活気がうかがえる。世界中ふるいにかかり、優先順位をつけすべて準備する年と出ている。片山社長(53)も同運で次の山が見える。会社にこだわると、自分を打ち出す前に違った考えの人を受け入れる度量がある。今年の出会いが将来を左右するという。※6月24日発表された上方修正にご注目下さい。