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企業レポート

連結尻上がり 名古屋電機 1月13日 (2021.01.12)

営業最高益の折り返し 
後半も確りITSのシェア№1
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 名古屋電機工業(6797)は連結尻上がり。コロナ禍、営業最高益の折り返し。後半も確りだ。昨年11月4日の修正発表によるもので、情報装置(前年同期比223.5%営業増益)の貢献が主因。LEDをはじめ高付加価値製品採用や仕様変更、コロナ対策に伴う販管費の改善など寄与。大型案件の反動で減収になった検査装置の営業損失2500万円(前年同期同2600万円)を吸収した。これまで直接コロナの影響ない。2017年6月トップ交代に続き18年10月インフォメックス松本と連結開始。直近3期右肩上がりで様変わりだ。リーマン危機(2008年9月15日)後、試行錯誤に明け暮れた体験が解をもたらしたという。ITS(高度道路交通システム)情報装置とFA(工場自動化)検査装置がコア事業。情報装置が国土交通省やNEXCO(高速道路会社)、自治体など顧客に道路情報板や散光式警告灯など設計、生産、据え付け、保守までワンストップサービス。国内シェア№1で知られる。検査装置も電機・自動車メーカーを相手にプリント基板の不良品発見に威力。半導体の市況回復が明るい材料といわれる。情報装置の場合、常に正確で不具合のないことが前提。国内市場成熟により老朽化したインフラ更新が使命になった。規制区間の交通安全や防・減災を提案するシステムなど受けている。検査装置の場合、極小部品対応や高速化など顧客ニーズに特化。コロナ後、設備投資の回復が見込まれる。後半感染拡大が伝えられるものの収益高水準。昨年5月12日に発表した通期予想が金看板になった。事業再構築、人材育成が新たなテーマ。新年度明らかになる見通し。情報装置の新規投資が減少し、維持更新シフトに備えるためだ。情報板から道路交通安全総合メーカーに脱皮。大規模修繕ニーズにIoTセンサーを活用した防・減災システムのラインナップを図る構え。検査装置も工程・品質改善メーカーに業容拡大。ビッグデータやAIを活用した製品開発に取り組む。会社の年譜に「日本初」が幾つも並び、創業者のDNAが引き継がれているほか、2000年9月の上場から20年余り。オーナー色が後退し若手が伸びているのも事実。会社の人口動態から20~30年後クライマックス。企業戦略室を通じて横の連携にもうかがえる。目立たないが、ODAによるインドの協業具体化待ち。前回述べたように、最高のポジションにつけた。
 2021年3月期(連結)は、売上高209億0400万円(0.9%増)、営業利益15億8900万円(6.0%減)、経常利益17億0500万円(3.7%減)、純利益13億3500万円(7.1%減)と従来通り。10円増配し35円配当(期末25円)の予定。設備投資前期並み(2億3400万円)の計画。2月4日第3四半期決算(連結)発表の見込み。年度末の追い込みが注目される。依然、会社の運気好調で油断大敵。現実世界に強く2021年結果を出す時という。何より、服部社長(44)が絶好調。自信を持って前向きに行動する年という。※改めて 2月2日発表された決算にご注目ください。

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