2円増配を発表 中京医薬品 12月17日 (2020.12.16)
配置大手の一角に光明
コロナ禍で定期的な訪問受ける
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中京医薬品(4558・JQ)は尻上がり。計画を上回る折り返し。14日2円増配を発表した。11月5日の上方修正を受けたもので、新体制に伴う基盤整備にコロナ特需が後押し。配置薬本来の機能を取り戻した。巣ごもり需要長期化が主因。感染症予防の高まりにマスクをはじめ除菌・消臭関連商品が好調。売水事業も除菌用アルコール製品を市場に投入し反響を呼んだ。3Q 需要期を迎え活気に包まれている。何より、新株予約権の行使率100%。8月7日決議され約5億円規模。除菌用アルコールジェル、本社及び売水事業物流倉庫、本社屋と半田ウォーターショップ建て替えなど攻勢。20年ぶり息を吹き返した。何れも2022年3月完工見込みで数年後様変わり。前回、早ければ半年か1年後と述べた。地域見直しと直行・直帰導入による営業効率改善と同時間確保。顧客向け商品委託を強化し、人員に左右されない収益基盤構築にめどをつけた。新体制2期目で1人当たり生産性向上を促し、中期計画の売上高65億円、営業利益1億9500万円、経常利益2億1500万円、純利益1億円(2022年3月期)を先取り。高齢社会と連動しフレイルにマッチした「加圧玄米」を売り出し中。必須アミノ酸を含む玄米に水を入れ、6000気圧(1㎥6トン)で超高水圧加工すると、耐熱球菌が検出されず腐敗菌の不活性化に成功。健康増進に打ってつけという。地盤の中部や九州のほか関東や関西などがら空き。本格的な営業に取り組むという。コロナ禍、3密を避けるため配置薬の利便・必要性が見直された。健康関連から日用品、食品など定期的な訪問が受けている。薬事工業生産動態年報によると、配置薬の市場規模が1995年663億円をピークに2013年226億円まで3分の1に落ち込み、底ねりから反転しただけに感慨ひとしお。直近、新薬枯渇や特許切れ、薬価引き下げなど医療用やその他・一般医薬品も受難。コロナでさらしものになった。しかし、配置大手の一角に光明をもたらしたことも事実。2005年の薬事法改正以降、富山で配置薬から医薬品受託・ジェネリックに転換し「アビガン」が生まれた。奈良や滋賀の配置薬もいい刺激になる。同社は10月高知県の調剤薬局とFC契約。全国に先駆けてビジネスモデルを構築。団塊の世代が後期高齢者入りする数年後、健康支援事業を軌道に乗せる構えだ。
2021年3月期(非連結)は、売上高58億円(12.3%増)、営業利益2億3000万円(223.9%増)、経常利益2億4000万円(179.1%増)、純利益1億円(900.0%増)の見通し。3Q次第でもうひと声ありそうだ。昨年5月創業70年、同6月新体制が発足し7円配当(記念2円)を決めた。昨年に続き運気アップ。周囲に頼らず自ら困難を乗り切る場面。数年後、様々な幸運が集中するという。会長(75)と社長(56)が同運で2021年から上昇運。運気最高が視野に入った。300年以上続く富山の配置薬に呼応するもの。代々旧家が多くモノやカネでなく心と心。信頼関係が受け継がれた。※5月14日発表される決算にご注目ください。