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企業レポート

堅調な滑り出し 中京医薬品 7月7日 (2020.07.06)

加圧玄米に強いアタリ 
反転の軸足固めビジネスチャンス
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 中京医薬品(4558・JQ)はあく抜け。1Q堅調な滑り出し。反転の軸足を固めた。前期立ち上げた新体制によるもので、一連の営業基盤整備に事業統括本部の施策浸透・定着が主因。2月以降マスクや除菌消臭関連の特需も後押し。中長期追い風とみられビジネスチャンスだ。地域見直しと直行・直帰導入に伴う営業効率改善・営業時間確保。顧客向け商品委託を強化し人員に左右されない収益基盤確立にめど。現場に浸透するまで時間がかかり、労務管理の負荷や商品委託に先立つ営業資材投下など仕込みに明け暮れた。直行・直帰に限れば各自2、3軒訪問先が増えたという。高齢社会と連動し「フレイル」(加齢による認知・身体機能低下)にマッチした「加圧玄米」が発売半年で強いアタリ。人や動物が体内でつくることのできない必須アミノ酸を含む玄米。水を入れ6000気圧(1立方センチに6トン)で超高水圧加工すると耐熱球菌(芽胞菌)が検出されず、腐敗菌の不活性化を実現した。世界レベルで異常気象が続き今後不作も予想されるだけに潜在需要を先取りしている。コロナ禍、第2、3波が伝えられる一方、富山や奈良・滋賀など配置薬生産県が息を吹き返しているのも事実。休校や外出自粛、院内感染など広がる中で例年より引き合いが増加。客単価も上がっている。薬事工業生産動態年報によると、配置薬の市場規模が1995年663億円をピークに2013年226億円まで3分の1に落ち込み、その後底入れまで7年。業界全体一息ついた。同社の上場が1997年8月。以降新卒の社員が過半を占め、事業に精通し稼ぎ頭になっている。今年後半から社運好調でステップアップ。数年後、様々な幸運が集中するという。山田会長(75)、米津社長(56)が同運で来年から上昇運。この上ないポジションにつけた。コロナを奇貨にアップデート。ブラッシュアップ。創業70周年を迎え、昨年5月明らかにした中期経営計画につながる。売上高65億円、営業利益1億9500万円、経常利益2億1500万円、純利益1億円(2022年3月期)が数値目標。前期新体制の軸足を固め、1Q 発表(8月5日の予定)で次のステップを踏むと復活射程圏。需要期の3Q 見ものだ。
 2021年3月期(非連結)は、売上高52億円(0.7%増)、営業利益1億円(40.8%増)、経常利益1億1000万円(27.9%増)、純利益4000万円(300%増)の見通し。配当5円(中間2.5円)を据え置く予定。2月3日1598円をつけ20年ぶり人気化。除菌や消臭に使う「クイックシールドマスク」を囃し存在感があった。前期の常備配置薬5億7500万円(構成比11%)に過ぎないが、保健品17億5000万円とドリンク7億2400万円を加え配置品等計30億5000万円(同59%)。このほか医療品や日用雑貨、生活流通・その他15億円に売水事業6億円も見逃せない。今期から「加圧玄米」がフル寄与。前線(全国61拠点)に投入され、新規案件も動き出す構え。早ければ、半年か1年で様変わりになる。※ 改めて8月5日に発表された決算をご参照ください。

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