証券ビュー

企業レポート

やがて全値戻し 中央紙器   2月22日 (2012.02.21)

3Q好転追い込む構え

商品開発がパワーの源泉

企業HPご案内 前回の企業レポート

中央紙器工業(3952)は3Q好転。持ち直した。震災、円高、タイ洪水などほぼ一巡。青果物の需要期入りを反映したもの。1、2Q計画を下回っただけに4Q追い込む構えだ。震災の影響で古紙、LNGの価格が高止まりし、08年以来4年ぶり原紙値上げの消化が課題。日銀が金融緩和を表明した14日から円安株高となり、物価上昇1%が政策目標とあって価格転嫁に風が吹いた。通期概ね予想通り。次期が焦点。トヨタがグループの世界販売台数を暦年958万台に設定。07年の937万台から5年ぶり最高。国内でも30%増販を打ち出した。同社の場合、自動車関連が6割強を占め補給部品主力。設定通りなら人手が足りず踊り場とみられる。リーマンショック1年前から取り組んだ在庫・出荷業務の内製化をきっかけに損益分岐点が大幅に低下。2010年3月期から体質が一変した。ワールドスター賞は9年連続入賞。昨年国内で14社エントリーし、同社の提案2本とも対象。住宅機器と苺パックの包装を画期的に一新した。6月7日クロアチアで表彰式がある。得意先の生産拠点海外移管が泣きどころだが、円高にストップがかかったことも事実。2017年(60周年)まで動乱が続く。2012、13年調整運。現在の水準を維持すれば、次のステップにつながるはずだ。段ボール加工一筋に連結月商10億円超。営業利益も群を抜き溢れんばかり。商品開発力がパワーの源泉となっている。

2012年3月期(連結)は、売上高130億円(0.7%減)、営業利益15億円(2%減)、経常利益15億5000万円(1%減)、純益8億5000万円(2.5%減)と当初通り。配当36円(期末18円)を据え置く予定。3Q時点で売上高、営業利益ともに74%の進捗率。高いレベルでバランスを保っている。海外売上高が3Q連結累計14%にとどまっているが、トヨタのインドネシア進出が決まり、30~40%になるとスケールアップ。60周年以降期待をもてる。若手社員の人材育成が決め手。半年単位の海外派遣よし。いいポジションにつけている。21日995円の気配だが、昨年2月1160円をつけ、94年上場来高値2030円に対して半値戻し。やがて全値戻しが見込まれる。

>>購読ご案内