直近3期尻上がり 名古屋電機 1月17日 (2020.01.16)
半値戻し1120円
情報装置と検査装置事業を再構築
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名古屋電機工業(6797)は底堅い。直近3期尻上がり。復活の足場を固めた。収益拡大によるもので採算の改善急ピッチ。年度末需要期だけに3Q発表(2月4日の予定)が注目される。2Q連結累計、計画より8.7%減収に対し、同営業利益5億7300万円上振れに手ごたえ。タメの効いた印象で、2017年2月トップ交代に伴う収益管理・体質強化の浸透がうかがえる。1、2Q 連結営業黒字を計上し3Q 一段と締まった。情報装置が選別受注と設計変更、コストダウンなど歩留まり好転。検査装置も電機、自動車、半導体メーカー向け踊り場をしのぎ出番待ち。2018年10月GPSソーラー式信号機、LED標示機等の開発設計、製造、販売を手掛けるインフォメックス松本(資本金5000万円)を連結子会社に相乗効果。新年度も期待できる。前回述べたように、アンリツ(6754)の事業を引き継ぎ、日本信号(6741)や第一実業(8059)と連携。ドイツのYXLONインターナショナル社とX線自動検査装置のOEM契約など中長期材料。企業戦略室が新体制の鍵を握っている。1966年に日本初の遠隔操作が可能な情報板1号機を旧建設省に納入し半世紀余。高速道路のITS(高速道路交通システム)情報装置国内シェア№1が語り草。少子高齢化を吸収し、次の半世紀を立案するため人材育成が急務という。新体制10期目(2027年)が目安。グループに上場(2000年)後ベストメンバーが揃うとみられ、直近3期の仕込みがモノをいう。株価でいえば、2000年の1990円を最高値に12年250円で底入れ。半値戻し1120円が復活の条件。全値戻しにつながるためだ。主力のITS情報装置とFA検査装置事業再構築が喫緊のテーマ。国内インフラの保守・メンテナンスほか、スリランカやインドの協業も具体化待ち。これまでにないポジションにつけた。社運によると、波乱含みながら絶好調。服部社長(43)が向かうところ敵なし。インフォメックス松本も同運で2月から本格化。数年後、夢が叶うと出ている。
2020年3月期(連結)は、売上高200億1000万円(3.3%増)、営業利益10億2000万円(28.8%減)、経常利益11億3000万円(23.6%減)、純利益9億5000万円(32.3%減)の見通し。配当17円(期末)の予定。設備投資前期並み(1億9400万円)の計画。同社の発展が1964年東京五輪と70年大阪万博と連動。2020年、25年も似て非なる巡り合わせ。これから5年何が起きるか興味深い。2016年に愛知県が国家戦略特区を活用して初の有料道路運営権を売却。その後、値下げとパーキングエリア拡大でビジネスチャンスが拡大した。NEXCO中日本もAI・ロボットによる省力化に乗り出すという。10年スパンで見るとネタに事欠かない。