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企業レポート

現実の場面で強い セリア 10月8日 (2019.10.07)

2Q追いつき計画線上 
持続的シェア拡大テーマに急がば回れ
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 セリア(2782・JQ)は反転待ち。10期連続最高益の反動。徐々に持ち直す見通し。リーマンショック後10年を総括。データ活用12年の経緯から、処理能力を踏まえ一部見直した結果、店舗作業が簡素化し応用範囲も広がったという、米中や日韓対立、消費増税の影響などついて回るが、1Q出遅れた分2Q追いつき計画線上。さらにピーク更新を目指す。直営既存店100.1%(上期99.7%、下期100.5%)、同出店150(退店55)の計画。北関東や中四国、九州の空白を埋め、商業施設活性化案件にも狙い。持続的なシェア拡大をテーマに商品開発、物流整備、セルフレジ導入など急がば回れ。仮説と検証に明け暮れている。6月の株主総会1時間4分。質問10を数え活発なやり取り。業界2位につけ、10年先行したトップと一線を画し盛り上がった。世界中踊り場を迎えただけにトップの舵取り至難。デパートやスーパー、コンビニ然り。ドラッグ、ディスカウントまでネット販売の餌食。米国で顕著だ。2019年度の店舗増加数でコンビニ大手3社を抜いた100均大手4社も例外でない。厚労省の毎月勤労統計調査によると、7月の実質賃金-1.7%。4月-1.4%、5月-1.05%、6月-0.9%に次ぐもので連続7ヵ月マイナス。10~12月推して知るべしだ。地元の大垣市が昨年4月100周年。これまでの歩みとこれからを結ぶ年にするため、同市の特色を活かした100もの記念事業を実施。人口16万で8つの上場企業を送り出し、いかに多くの雇用増と税収をもたらし人材を育てているかわかる。同社も一角。2018年2月、創業者が教育基金を寄付した。8月末駅前の「ヤナゲン」が閉店し、次の100年を巡る踊り場に違いない。同市と並び同社にとっても正念場。人材の育成なしに50、100年企業におぼつかない。2027年(設立40周年)にかけて大きな転機がやってくる。
 2020年3月期(非連結)は、売上高1830億円(7.3%増)、営業利益172億円(2.4%増)、経常利益172億5000万円(2.3%増)、純利益117億円(1.6%増)の見通し。さらに5円増配し、55円配当(中間25円)の予定。設備投資60億円(前期61億2200万円)の計画。社運が好調なほか、河合社長(52)も今年後半から未来に挑戦する運気。油断しなければ数年後夢が叶うという。この業界、世間にとって逆風がビジネスチャンスとみられる。マイナス金利が定着し逆イールド(長短金利逆転)もしばしばだが、売りたいより買いたいものを提案し顧客に受けている。自然災害のたび売り上げを伸ばしているのも事実で、立ち上げから地域貢献が生命線。日本証券アナリスト協会のディスクロジャー優良企業に5年連続選定された。これから数年、記録的なビジネスチャンス。周りの期待に応えるとより運気が上昇。現実の場面で強いパワーを発揮するという。

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