1Q胸突き八丁 CKD 7月30日 (2019.07.29)
2~4Q反転の見込み
運気好調で来年ステップアップ
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CKD(6407)は調整一巡。反転待ちだ。前期1Qをピークに落ち込んだ半導体市況の回復が手掛かり。7月19日、4四半期連続減益を発表したTSMC(台湾積体電路製造=半導体受託生産の世界最大手)によるもので、足もと広い分野で需要が回復し7~9月期1割増収の計画。米中対立リスクが残るという。米主要企業の4~6月期も予想以上。GAFA(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン)中心に半導体関連がリード。7月下旬にフィラデルフィア半導体指数が4月の史上最高値を更新し局面が変わった。実用化迫るIoTや5Gに暗号通貨のマイニング(採掘)も回復入り。年後半見切り発車も考えられる。同社の場合、直前期から機器の受注増に呼応し設備投資・要員増強に踏み切った上、新基幹システム移行や東北新工場立ち上げ等準備費用もかさみ1Qボトム。前期後半から固定費・変動費挙げて収益改善に傾注しており、2~4Q反転の見込み。半導体の生産調整に巻き込まれた流体制御機器の反転が口火。空気圧機器も強気。4Q ピークの水準に戻す構えだ。新中期計画によると、連結売上高1430億円、営業利益率10%(2022年3月期)が目安。この間、設備投資260億円。一部機種の海外生産を予定しており北米、インド、欧州の順という。試算で連結売上高1750億円、営業利益13.7%(26年3月期)を視野。創業(1943年)来のビジネスチャンスとみられる。米中や日韓対立、ブレグジットなど第4次産業革命(データによるインダストリー4.0)が決め手。半導体が鍵を握っているためだ。6月4日発表されたWSTS(世界半導体市場統計)によると、2019年の世界半導体市場-12.1%に対し20年+5.4%(ドルベース)。18年+13.7%(17年+21.6%)だけに無理もない。国内も19年-10.0%に対し20年+3.9%(円ベース)。前回述べたスーパーサイクルの範疇にある。このため、2~4Qの仕込みが新たな手掛かり。いち早く東京エレクトロン(8035)が攻勢に転じ、今期から5年以内に連結売上高1兆5000億~2兆円を打ち出した。今期1兆1000億円(13.9%減)の予想で従来1兆7000億円(21年3月期)だけに大風呂敷。同社も連動せざるを得ない。
2020年3月期(連結)は、売上高1060億円(8.4%減)、営業利益57億円(5.0%増)、経常利益57億円(5.1%増)、純利益40億円(16.6%減)の見通し。配当20円(中間8円)の予定。設備投資50億円(前期148億円)の計画。償却54億円(同52億円)を加味すると胸突き八丁。乗り切る公算が大きい。前回、本社正門隣の社内託児所が10、20年先の光明と述べた。現在11人(最大40人)収容しボジティブな雰囲気。運気好調で来年ステップアップ。梶本社長(62)も同運で数年先幸運が集中するという。6月21日付で奥岡克仁氏(51=おくおか・かつひと)が新代表取締役に就任。中国、韓国との関係も悲観に当たらない。8月6日、1Q発表の運び。メンタルな改善が進み、市場でも好感されるはずだ。